車に揺られ、電車に揺られる事、数時間。
そんな僕の気遣い会話を交わすと、
目的地がとうとう見てえてきた。
そらるさんがとても笑顔で、僕は心做しか、
安心していました。
着いたのはいいのですが、
外はまだ明るいのです。
売店に入ると、
この地域の特産物を使ったビスケットや、
チョコレートなどが置いてありました。
僕はその中から特産物を使ったクッキー箱を1つ取りました。
外は真っ暗で、
吐く息も段々と白色を増してきていました。
そう自慢気に言うと、
そらるさんを思いっ切り抱き締めました。
そう言うとそらるさんは、
僕に唇を合わせてくれました。
そう笑いながら言うそらるさんは、
とても綺麗でした。
その瞬間、イルミネーションがパッと点灯しました。
まるで、僕達を祝福してくれるかの様に。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。