You side.
キヨくん…送りすぎだよ…
あなた「とりあえず返信しないと…」
\ピコン/
キヨくんから電話が掛かってきた
既読もつけちゃったし…出るしかない、よね
Ky side.
(あなたさんにlimeをたくさん送る前になっています)
キヨ「……あなた…」
わかっていた。
最初から。
レトさんが頬を赤くしながらあなたの事を話していた時から。
…でも
キヨ「でもっ…俺に、だって人を好きになることくらい…」
わかっていた、筈なのに。
苦しいよ、胸が…痛いよ…
キヨ「どうしたらいいんだよ…?」
\ピコン/
キヨ「あなた…?」
着信音で我に返り眼下にあった雫のついた携帯を見て…俺は自分が泣いていたことに初めて気づいた
キヨ「返信しなきゃ」
慌てて画面を見る
ガッチさんからだった。
キヨ「ガッチ…さん、か」
送り主に気づくと同時に
この痛み…苦しみ、想いを誰かにぶちまけたい
そんな考えが頭をよぎった
キヨ「ガッチさんになら…いいよね」
詳しい内容何一つ言ってないけど…それでいいよな
こいつ…痛いとこつくな…
ガッチさん…
…かっこいいなガッチさん…
ガッチさん…ありがとう
俺、あなたに伝えるよ。
結果が分かっていても
大切な人の好きな人でも
俺の想い、大切にしてみるよ
キヨ「とりあえずなんか送るか」
You side.
(電話が掛かってきた所から再開です)
────☏────
あなた「もしもし?」
キヨ「やっと声きけた〜てか返信もらえた〜…」
キヨ「なんですぐ返信してくんなかったの」
あなた「そ、それは」
レトさんのこと…言うべき、かな
でも言わないと…言って、私の想いも…伝えなきゃ
あなた「レトさんと通話してたんです」
キヨ「レトさんと?」
あなた「だから既読も遅くなってしまって…すみません…」
キヨ「何かあったならいいよ、大丈夫」
あなた「あの、それで」
伝えなきゃ
キヨ「あのさ」
キヨ「今は俺に、喋らせて」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!