私は、奏にメールをした。
「ごめん。行けなくなった。明日、また話し合おう。」
そう送った。
明日は、疑いが晴れる日だ。
そして、あっという間に23時50分になった。
あと、十分。
あと、五分。
あと、一分。
電話番号を打って準備をした。
遂に0時になった。
私は、思い切って掛けた。
すると、すぐに出た。
『貴方の消したいと思う人物の名前を言ってください。』
それだけだった。
私は、三人の名前を言ってしまった。
すると、最後に言ってきた。
『これからは未優専用だよ。』
そして、切れた。
どういうことだろう。
よく分からない。
何でこんなことになってしまったんだろう。
こんなことにしたくなかった。
でも、記憶は消してくれるんだよね。
朝には、消えるのかな。
罪悪感は、残らない。
私は、色々考えてる間に寝てしまっていた。
そして、朝起きて、普通に学校に行った。
すると、先生から話があった。
『昨日、〇〇さんと〇〇さんと〇〇さんの三人が亡くなりました。自殺だったそうです。何か知ってることがあれば、教えてください。奏さん、あとで来て。』
そして、話が終わった。
私は、何であの三人が亡くなったのか分からなかった。
あんな目立っていた三人がなんでだろう。
しかも、話し合い終わってないのに。
私は、奏に話しかけようとしたけど、やめた。
奏は、先生の方へ行った。
そして、しばらくして、奏は戻って来た。
その時、私に奏からメールが来た。
『後で来て』
それだけだった。
なんの話だろう。
少し怖い。
そして、授業があっという間に終わった。
奏の所へ行くと、奏にすぐに言われた。
『ごめん!俺が勘違いしてた。本当は、あの三人にいじめられたんだったんだよな?』
私は、すぐに返事した。
『うん。そうだよ。』
奏は、もう一度謝ってきた。
『本当にごめんな!』
『いいよ。分かってくれてありがとう!』
私は、そう言った。
私は、疑いが晴れてすっきりした。
それに、嬉しかった。
その後、奏と話しながら、教室に戻った。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。