水族館デートがあった次の日、
学校…昼休み、いつもの裏階段。
お弁当は膝の上に置いたまま、まだ広げてない。
ため息をひとつつくと
後ろから誰かが階段をおりてくる足音が聞こえた
私の隣に座った岸くんはいつもと雰囲気が違う気がした。
両手をズボンのポッケに突っ込む永瀬くんは
階段の下から私たちを見上げていた
私が返事すれば、
私を置いて先に歩いて行ってしまうけど
私は弁当を片手に持ち、急いで永瀬くんの後を追った
永瀬くんの後を追ってはみたものの、
さっきから同じとこ歩いてるような気が…?
そう言って、いきなり草むらの中に入っていき、私も慌てて後をついて行くと
大人二人分も入れるぴったりな空間が
そこにはあった
よく考えて見ればここって、校舎の表の草や木の陰。
日当たり…いいのか??
永瀬くんをよく見てみれば
葉っぱや土が服についてて汚れてて
照れてる永瀬くんはサッと座り込んで
私の手を握った
私も隣に座った
永瀬くんは私の肩に頭を乗せた
なにそれっ!?///
それってつまり、嫉妬!?
ヤキモチ!?
永瀬くんはそっと目を閉じて夢の中へ。。
私は永瀬くんを起こさないように
ゆっくりご飯を食べ始めた。
心臓がうるさくて、
ご飯の味が分からないくらい。
めちゃくちゃ緊張していた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。