第38話

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801
2021/11/12 15:41
水族館デートがあった次の日、

学校…昼休み、いつもの裏階段。


お弁当は膝の上に置いたまま、まだ広げてない。

あなた
はぁ〜…

ため息をひとつつくと

後ろから誰かが階段をおりてくる足音が聞こえた
ゆうた
ゆうた
どーした?悩み事?
あなた
わっ、!

私の隣に座った岸くんはいつもと雰囲気が違う気がした。
あなた
ううん…唯月ちゃん、もう学校にいないから、友達また作らなきゃなーって
ゆうた
ゆうた
じゃあ俺が友達になってあげよっか?
れん
れん
そんな必要ない
あなた
え、いつから居たのっ!

両手をズボンのポッケに突っ込む永瀬くんは

階段の下から私たちを見上げていた

れん
れん
こんなとこじゃなくてもっと日当たりのいいとこにしたら?
あなた
え、でも人目につかないとこがいいなーって
れん
れん
じゃあ探す?
あなた
えっ、うん!(笑)

私が返事すれば、

私を置いて先に歩いて行ってしまうけど

私は弁当を片手に持ち、急いで永瀬くんの後を追った

ゆうた
ゆうた



永瀬くんの後を追ってはみたものの、

さっきから同じとこ歩いてるような気が…?
あなた
あ、あの〜?
れん
れん
あなた
これ本気で探してます…?
れん
れん
あ、あそこにしよ

そう言って、いきなり草むらの中に入っていき、私も慌てて後をついて行くと


大人二人分も入れるぴったりな空間が

そこにはあった

あなた
わぁー!すごーい!

よく考えて見ればここって、校舎の表の草や木の陰。

日当たり…いいのか??

れん
れん
まぁ気に入ったならここでもいいけど
あなた
気に入った……ん?

永瀬くんをよく見てみれば

葉っぱや土が服についてて汚れてて
あなた
もしかして…ここ永瀬くんが作ってくれたの?
れん
れん
んなわけ…(笑)
そんなめんどくせーことしねぇだろ
あなた
そうかなぁ?
れん
れん
そんなこっち見んなよ//

照れてる永瀬くんはサッと座り込んで

私の手を握った
れん
れん
なぁ、あなたにとって岸って何?
あなた
えぇーと

私も隣に座った
あなた
友達?かな!
あと…初恋の人、ううん。
初恋だった人!!
れん
れん
そーか
あなた
永瀬くんが心配しなくても大丈夫だよ!
私、浮気したりしないから!
れん
れん
あなたは浮気するやつじゃないってわかってる。俺が心配なのは…

永瀬くんは私の肩に頭を乗せた

れん
れん
岸と仲良く話してるあなたを見た俺の心臓が、いつまでもつかってこと。

なにそれっ!?///


それってつまり、嫉妬!?

ヤキモチ!?

れん
れん
…眠い、このまま寝てい?
あなた
え、うん。お昼食べるけど、、それでもいいなら!

永瀬くんはそっと目を閉じて夢の中へ。。


私は永瀬くんを起こさないように

ゆっくりご飯を食べ始めた。



心臓がうるさくて、

ご飯の味が分からないくらい。

めちゃくちゃ緊張していた。


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