第12話

11.恩返し
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2024/03/27 01:02
こんちくわ!!!
楽しんでいただけると嬉しいです‪🫶🏻‪







ーーーユジンーーー



口を塞がれたあと、意味のわからない路地裏みたいな場所に連れてかれた。




一瞬本当にゴヌクヒョンか疑ってしまった。




だが、紛れもなくゴヌクヒョンだった。



いつも温厚な彼がこんなにも口が悪くなるなんて思ってもいなかった。




なぜ僕がこんな目にあっているのかわからない……と言いたいところだが、きっとギュビニヒョンのことだろう






〈ね、ゆじな?お前ギュビナのこと好きだろ?〉



『ヒョンには関係ありません。』



〈ふっ、それはどうだろうね〉



ヒョンは悪者のように鼻で笑った




『なんでこんなことするんですか?』



〈うーん、俺はギュビナのことが好きだから?〉



『気が合いますね、僕もです』




〈やっぱり、〉



ヒョンは頭だけを後ろに向けそう呟いた。




『それだけですか?じゃあもう戻りまッ、』



ボコッ



『う"ッ、』





〈調子乗んなッ、〉











……僕は腕を捕まれ、お腹を殴られた。ゴヌクヒョンに、





『調子になんてッ、乗ってません、!』





〈黙れッ。お前みたいなやつに、ぎゅびなの何がわかるんだよッ、〉





ボコッ、ドスッ…バコッ





『う"っやめてッ、』




それから数分にわたって殴られたり、蹴られ続けた。
だけど僕は一切ヒョンには手を出さなかった。




"それは亡くなった母親と約束をしたから、"











ーユジンが6歳の時ー





"ゆじな、絶対に人を傷つけちゃダメだよ"




『なんで、?』





"ゆじなはお友達にキックされたり、パンチされたらどう思う?"




『うーん、いやっておもう!!』




"そうだよね。お友達に嫌な思いしてほしくないでしょ?"




『うん!!してほしくない!』




"もちろん嫌な言葉もだめだよ。嫌な言葉を言われた人って、ずっと嫌な思いするんだよ。"




『うん!』




"だからゆじな、みんな平等に接して暴力だけはしないって約束できる?"




『うん!!できる!』




そう言って、僕達は小指を結びつけた。









僕は母しか頼れる人がいなかった。




父はギャンブルやらキャバクラでお金を使い込んでいる。



挙句の果てにお金を要求して、渡さなかったら暴力をふる日々。





昔はなぜ母がその話しをきりだしたのかは、さっぱりわからなかった。




今なら痛いほどわかる





きっと父のようになってほしくないのだろう




あんな家族愛の欠片もなく、家族を金としか見てないクズだけにはなってほしくなくてあの話をしたんだと思う。





その後、母は父の暴力によって命を落とした。



最悪の人生だったと思う。





逃げたくても逃げれなくて、苦しくて仕方がなかったと思う




そんな中でも僕を父の暴力から庇って、守ってくれた。




唯一の救いの母を殺した父を一生許すことは一度もなかった。なんならこれからもないだろう





その母との約束は絶対に破ってはいけない。



破ったらきっと天国で悲しむだろう



もう苦しくて悲しい思いはさせたくないのだ




こんな僕を愛してくれたのだから
















ー今ー






〈こんな状況で考え事なんてだいぶ余裕だね。ムカつくッ、〉




『それはどーも、』





〈男なんだからお前も戦えよ、〉




『殴り合いはしない主義なんで』




〈ふーん、じゃあ無理やりでも殴らせてみようかな?〉




『無理に決まってるじゃん、、』



〈やってみないとわからないよ〉



殴らない自信しかなかった。








だけどそんな賭けなんて不利に決まってるじゃないか、



〈……俺の事殴らないとギュビナにとあることないこと吹き込むよ〉



『は?そんなのおかしくないですか?』



〈じゃあ、俺の事殴りな?〉






『くっ、…』






〈ふっ、できないの?
やっぱりまだお子ちゃまでちゅねー?〉



〈赤ちゃんは家に帰ってミルクでも飲んどきな?〉




こんな煽りにのっかっちゃだめってことはわかってるけど、ギュビニヒョンがかかってるし……
















ごめんなさいッ、お母さん。




約束を破ってしまうかもです、





だけど愛する人のためならいいでしょう?





どうかお許しを、、、







『ッ……、』










「…やめてッ!!!!!」




拳をあげた瞬間、大好きな大好きな声が路地裏に響いた。







〈ぎゅびなッ、!〉






『ギュビニヒョンッ、僕、』




人を殴ろうとした。




それだけは絶対にやってはいけないってわかってたのに、



ちょっとでも許しを貰おうとしてたのだ。




ギュビニヒョンを言い訳にしてッ、







あぁ、僕はなんてクズなんだ…




結局はギュビニヒョンを失いたくない自分のためじゃないか、




そんなのヒョンも、お母さんも許してくれるわけないじゃん…




『あぁッ、ポロポロ』




〈な、なんでここにッ、〉




「そんなのどうでもいい、ちゃんと説明しろ。ごぬが」




僕のぼやけた視界でも怒るヒョンの姿は、はっきり見えた。














〈はぁ、お前らに説明することなんてない。

いや、一つだけあったわ。
俺はお前ギュビンのことが好きだった。〉




「は?そんな冗談面白くないよ、」




ギュビニヒョンは驚いているのか、嫌なのかも何一つわからない複雑な表情をしていた。




〈冗談じゃないよ、ずっとずっと会った時から好きだった……のにッ、〉




「……」




ついにヒョンは黙ってしまった。




〈だけどお前はッ…なんも気づかないでさ、ただただ俺が傷ついてさ、〉




「え、ぁごめん…」




〈おれ、辛かったんだよ…?〉





















「あ、ほんとにごめんッ ポロポロ」




ヒョンはついに泣きだしてしまった。



大事な大事な親友であり、唯一頼れる人であったから失うのが恐怖で仕方がなかったのだと思う。





でもゴヌクヒョンの目には涙もないし、光もなかった。





〈じゃ、そういことで。さようなら〉





そう吐き捨てたあと、唇の内側を噛んで去っていった。


本当は辛かったんだろう。
彼の気持ちもわかるきがする
















僕が殴られたことをヒョンが許すんだったら、僕は彼を許すよ。




でもヒョンを泣かせたことをヒョンが許しても僕は一生許さないよ。





だって大切だから。







ーーーギュビンsideーーー




俺はゴヌクを失いたくなかった。




でも彼は僕の好きな人を殴った。



だから、別に失ったっていい。





ゆじなが側にいてくれるなら、、、













ゆじなが殴られたことを許しても俺は一生許さないよ。




だって大事だから。










┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
短くてすみません🙇‍♀️

実は体調が昨日から良くなくて、、、、、




なので文章がおかしかったら申し訳ないです。


全然ヤらないのは許してください。


次回ヤると思います。




てことでみていただきありがとうございます!!


また会いましょう!!


ばいばい

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