…熱中症、、、
放置してれば、
誰もいない場所にいれば、、、
消えられたのかな、、、
それは大丈夫じゃない。
不運だ。
ただただ苦しみを味わっただけの、結果のない不運だ。
結果さえあれば、、、
幸せなのに。
家に帰ったら怒られるだけ。
結局追い出されるだけ。
暇な、体力が回復するだけの保健室になんて居たくない。
保健室になんか、
絶対行かない。
教室の扉を開けた時、チャイムが鳴った。
時間によると、3限目らしい。
1限分も休んだのか、、、。
最後列なので、後ろから入ればすぐだ。
席に着いても、先生はまだ来なかった。
先程、意地悪にボールを蹴った奴は運が良いのか悪いのか前の席だ。
俺の席は廊下側の最後列で、
更に隣が空席なので、話しかけてくる奴は他に居ない。
他の席の奴等もクスクス笑ってる。
別に良い。気にしない。
気にしたくもない。
ガラッ
また何かを口にしようとした時、先生が来た。
小学校の教師か、と思うほどの対応をしてくる国語教師。
それなのに、すぐに静まる。
転校生の力、すご。
ガラッ!
やけに勢いよく扉を開けて入ってきたのは、
「どーも〜!」
あの時会った奴だった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。