俺はなぜ此奴といるのか、、、。
時は遡り、、、。
…知ってた。
空いてるの俺の隣だけだもん。
ということで、手を挙げなくても分かるだろう。
…まじか此奴、、、。
そういう感じね了解了解。
そう思って仕方なく手を挙げる。
そういい笑顔で道を通ってくる。
…アイドルか((
そして椅子を引いた瞬間、またもピタリと止まった。
…気づかれた、、、?
という言い訳をしてやり過ごした。
休み時間は有済に捕まるから関わらなくていい、
と思っていたのは大間違いだった。
チャイムが鳴り、授業が終わった瞬間、
…とまぁ、この通りだ。
転校生なんて最初はこんなもん。
一度困った顔を見せた小蕎だったが、
すぐに先ほどの明るい表情に戻った。
そして独特な自己紹介を始めた。
奴はずっとこの調子だった。
休み時間一回分を使用して、全ての質問を網羅したような自己紹介をした。
なぜか感心され、好かれた反面、
と引かれてもいる。
その結果、転校生の人気は1時間にして落ち着いた。
普通は1週間程かけて全クラスで騒がれるようなものなのに。
その後も奴は色々誘われていたが全て断り、
俺にばかり話しかけてくる。
目的は知らない。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。