第13話

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2024/01/13 09:02



















森本「え、え、え、えぇ!?笑笑」







『だよね、その反応になるよね……』




















まさに想像通りの反応。









ひと通り全てを説明して、キスされた事も話した。






最初は全部話すつもりは無かったけど、




あまりにもしつこ過ぎて全て吐かされてしまった。









そうしていたら、いつの間にか屋上まで来ていた。




















『…………ってこと。』








森本「なんか……モテモテだね笑」






『いや違うわ!』











森本「そもそもみっちーてあなたちゃんの事好きだったんだ……」








『てか、慎ちゃんも知ってるんだ。道枝くんのこと』












北斗くんも知ってるのは、偶然かな?と思っていたけど





道枝くんは顔が広いのかな?









慎ちゃんまで知っているとは意外だった。











森本「それは…………うん。言わない方が良いか、」








『え!?何、気になる!!!』







森本「いーや、言わねえ!!」







何かバレてはいけないのか、頑なに言わない様子。









『何だよお前』







でも何らかの接点があるのは分かった。







もしかして……北斗くん達と一緒のアイドルとか!?











……いや、無い無い













変な考えに持って行かないように首を横に振っていると、








森本「というか、それ北斗にバレたら死ぬくない?」








と言ってきた。












『……うん。だと良いんだけどね、』








森本「?どういう意味?」







『だってさ、ほら北斗くんて私に対して塩じゃん。








森本「まぁ、確かに」







『私の事なんて眼中に無いからさ、別に気にしてないと思うの。』








森本「いや?そんな事無いと思うけど?」







『いや!?だって私モテないしブスだし!』






『だから相手にされないんだよぉ……』











北斗くんの周りにはもっと綺麗な女優さんやモデルさんがいるはず。





北斗くんぐらいの顔なら周りからも寄ってくるし、




北斗くんも私より、そっちの方が良いのかな、








なんて考えてると











森本「え、これガチで言っていい?」









『ん?』








慎ちゃんは少し私に近づいた後、耳元で












森本「あなたちゃん、ガチで君可愛いから。」








そう囁いてきた。
















『…………あの、真面目に考えて?』










こいつはふざけているのか。





私は腕を組み呆れ顔で返してやった。














森本「いや、あの、……はあ、ガチで無自覚……











何故か慎ちゃんは、何かをボソッと言った後




私の肩にコテン、と頭を乗っけて来た。














『でも、興味持たれて無くてもバレたくは無いな……』








森本「変にこだわり強くない?」








『だってさ、北斗くんとそのまま別れたらどうすんの!?』







森本「いや、あなたちゃんから別れようとしたんでしょ!?」










『……んー、まぁ、』














確かに。そうだな、矛盾してた




私は一体何がしたいのだろう。









『いっそ慎ちゃんと付き合おうかな』






森本「なーに言ってんのぉ」














なんて内容が空っぽの話をしていると












ガチャ













スタッフ「森本さん!!!」









息を切らしながら、CMの担当の人が慎ちゃんを呼んだ。









森本「え、どうしたの!?笑そんなに慌てて」







『あ、もう撮影とか』









スタッフ「違います!!!」









パニックになっているのか、上手く説明出来ずにいるスタッフさん。







そしてすぐに










スタッフ「森本さんが、ほ、北斗さん、を呼びましたか!?」







意味深な事を言った。










北斗くんが?どうして私の会社に来るのだろう













森本「え?呼んでないけど...」






スタッフ「え、…じゃあ誰が、」






『なんでそのほ……松村北斗さんが来てるんですか?』







森本「んね、撮影俺単体だから来ないはずだけど」








スタッフ「それが……」












スタッフ「松村さんに道枝さんが殴られたんです」














『え?』














それと同時に、嫌な予感がした。




















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