屋上でただ立ち尽くしていると、ドアの開く音がした
と、彼は私の目をみて謝った
彼の眼差しは真剣なものだった
なんで……否定しないんだろう
やったのは水野さんたちなんでしょ?
頑なに謝る大神。
その言葉からは彼の優しさを感じられた
私が思うにきっと彼は水野さんを庇ってるんだと思う
なんでかはわからないけど………
そして私はあえて笑顔で返事をした
と、私は嘘をついた。
なんか………月島に話しかける資格なんてないって、思ったけど、
嘘を背負うことで……少しは変わるかなって、思ったから
と、私達は、サボることを決定した
ドアを開け、校舎を歩き昇降口に向かう
靴に履き替えて、外に出るとき
彼は小さくため息を吐いた
@大神Sidebar
この日が来たかぁ
と、朝から憂鬱で仕方がなかった俺は
学校をサボりに出るとき小さくため息を吐いた
それを聞いていた七海が心配してくれて……
良い機会なのでは、と少し考えた
今後の七海に関わることだから
そう思った俺は、口を開いた
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。