私はあの後、マフィアを出ていき今は喫茶処うずまきで休憩している。
私は卓上に置かれたお冷を軽く飲むと彼女に問い掛けた。
私は笑顔で彼女の名前を呼ぶと、彼女も笑顔になった。
私は何だか心が温かいな、と不意に感じてしまった。
私はモンゴメリちゃんの綺麗な赤髪を指差した。
私はモンゴメリちゃんを私が座っていた席に座らせると、彼女の髪を結った。
私は手鏡を彼女に見せると此方を振り返りながら笑顔でそう云ってくれた。
私は彼女の髪を一度全て解き、其処で軽くヘアアイロンで巻き、トプシーテールを施した。
ヘアアイロン等は他の店員さんから少しばかり貸してもらった。
すると、うずまきの扉が音をたてながら開いた。
私達は其を見ると、敦くんが立っていた。
敦くんは此方に真っ直ぐ歩いて来てモンゴメリちゃんに問い掛けていた。
モンゴメリちゃんは冗談のつもりで云ったのか敦くんの反応を楽しもうとしていた。
だが、敦くんはモンゴメリちゃんの眼を真っ直ぐ見つめながら笑顔で呟いた。
私は席に座りながら両手で顔を覆うモンゴメリちゃんを立ちながら笑顔で見た。
敦くんは今の状況が全く判っていない様子で冷や汗が顔を傳っていた。
流石に私も敦くんが可哀想だと思い、助け舟を出そうとした。
だが、その時タイミング悪く敵襲が私達に憚った。
突然割れた窓硝子の破片が顔を軽く切り付けた。
私は静かに垂れてくる血液を雑に拭うと、侵入してきた相手を見た。
私は地面に落ちていた窓硝子の尖った破片を勢いよく彼の首に投げ付けた。
トプシーテールっていうのは簡単にいうとくるりんぱの事です。
また次回
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。