折角和気藹々とメニューを決めて頼もうとしていたところなのに、また喧嘩が始まってしまった。呆れたとかではなく、不思議でしかない。
2人はよく私を「僕のあなた」とか「私のあなた」だとか言っているけど、前々からそれが不思議で仕方なかった。まるで私が2人と付き合っているみたいに聞こえてしまっても可笑しくないから。
一度だけ、たまたま2人が喧嘩している現場を目撃してしまった私の友達は「あの2人はあなたのことが好きなんだよ」と言ってはいたけど…心当たりがない。
あの2人とは家がお隣さん同士で何かと関わってきてはいるけど、恋にまで発展するような出来事に全く心当たりがない。だから不思議に思ってしまっているのだ。
あの2人にドキドキしているのは事実だけど…まだあの2人が好きかどうか分からないし…。好きだとは言ってもどっちが好きなのかもサッパリだし…うーん…。
2人の口論はまだまだ終わりそうになかったので、私が先に店員さんを呼んで、それらしきコース料理を頼んでおいた。ジョルノもこのページを指差していたし問題ないかな?
DIO様がそう言い終わると、再び睨み合いになる2人。こんな不仲な親子見たことない…()
しかも争いの原因どう見ても私だって分かるからめちゃめちゃ居た堪れないし…一体私はどうすべきなんだろうか…www
そう思っていると、何やらカゴに入ったパンが出て来た。よ、良かった…取り敢えずこれでも食べて気分を落ち着けよう…。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。