~教令院~
………………
私は本があんまり好きでは無い
何で教令院にいるのかたまに分からなくなるくらい本は無理
なのに
ずっとこんな感じだ
どんだけ此奴が本好きなのか分からなかったから
試しに此奴が読んだ積み重なってる本から
一つ抜き出した
題名も内容も理解できない本だが少し開いてみる
……無理だ
何にも分からない。アーカーシャを頼っても何にも入ってこない
私は本を戻して顔を伏せる
あ~あ…あれだったら読めるのに
そう!皆大好き「イノシシプリンセス」!
だけどこんな教令院にあるわけがないと思いつつ
イの段の列に向かった
するとイノシシプリンセスという題名を見つけた
1、2とあったので暫くは暇にならないと思う
呆れながらアルハイゼンが話す
私は今にも怒りたい気持ちを抑えて本を読む
やっと1と2を読み終えた後本を戻しに行った
その間にもアルハイゼンは寝ていた
ふと、思っていたことを呟いた
無論この世に寝ない人は仙人や神とかなんだろなと
だけど此奴は何時も本読んでるイメージしかない
此奴はどうやったら起きるのだろうか
どうやっても此奴を起こして送って貰うんだ
あだ名で呼んだり
机を叩いたり
耳元で叫んだり
色んな事をしたのに中々起きてくれない
疲れていたのかな?
起こすの面倒くさくなったのでアルハイゼンの隣に座り
目を閉じた
体が揺れていることで目を開けると
アルハイゼンの顔が見えた
私は寝ていたらしく起きたアルハイゼンが帰るために私をお姫様抱っこで運んでいる
という絵図が完成した
アルハイゼンが私の家まで着いた
私が家の扉を閉めた
疲れが急に出る
彼奴はあんまり話してくれないから
喋るのに疲れる
そんなことを考えながら布団に入って
明日に備えて寝る
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。