あなたside
真っ白な壁と天井で開放感のあるこの部屋にmilkyのメンバー11人が揃っている、今日は1ヶ月後から始まるmilkyのLIVEツアーの軽いリハーサル、今はその待ち時間的な感じ
『はぁ、、、』
櫻「何ため息ついてんのよ」
『しーちゃん!!泣』
櫻「えまじで何」
『うぅぅ、流星くん主演ドラマ決まった泣』
櫻「そーなの、おめでとうだね」
『そーなんやけどさー!!』
櫻「何よ」
『恋愛ドラマなのー泣』
櫻「あららリアコ勢は辛いやつね」
『ベッドシーンとかあったら死ぬんやけど』
櫻「てかやっぱあなた関西弁のが良い」
『いや急に何?!』
櫻「関西人ですって公表しちゃえばいいのに、そのが可愛いと思うけどね」
『なんか褒めてくれてる?』
櫻「うん」
『ありがとうやけどさー!!』
櫻「あ〜もう!大西流星の話はいいから!リハーサル始まるよ!」
『はい、、』
この通り、私は人気アイドルグループなにわ男子のファンで大西担、しかもリアコ、この事は1番信頼してるメンバーであり親友の櫻井しおんにしか言ってない秘密
私が流星くんを見つけたのは弟がきっかけ
私の弟は、なにわ男子のメンバーで最年少の長尾謙杜、私と謙杜が実の兄弟である事は家族で話し合って公表しないでおこうという話になり、しおんですら知らない
謙杜がジャニーズ事務所のオーディションを受けるという事になってその会場まで家族みんなでお見送りしに行った、何もわからずあたふたしてた謙杜に声をかけてくれていたのが当時13歳だった大西流星くん、謙杜と1歳しか変わらないのにダンスや表現力がとびっきり上手でキラキラしてる流星くんを見て、その時まだ芸能活動をしてなかった私はアイドルというものに初めて興味を持った、私もキラキラなアイドルになりたい!って思った
今こうして私がアイドルしててたくさん応援してくれる方がおるのも全部流星くんのおかげだ
謙杜が正式に事務所に入所して関西のJr.の子がたくさん出てる番組を見るようになった、そこで前に出て活躍してる流星くんに気づけば虜になっていた
ありがたいことに私は今お仕事をたくさん貰えていてなにわ男子のLIVEや映画の試写会など、流星くんに会えるチャンスを全て逃している、もしLIVEに当選したとしてもLIVE会場でファンの方に見つかってしまうとやばいらしいので行くことができない、やから流星くんに会うという夢は叶いそうにない
櫻「じゃまた明日」
『うんばいばーい』
時計が午後の6時を指したところでリハーサルは終わり解散。外は薄暗くて何か軽い羽織物がちょうどいいような涼しさだった、どこにも寄り道せず歩いて40分ほどの場所にある自分のお家に音楽を聴きながら1人で帰る。一応タワマン住み
『ただいま〜』
?「おかえり!!!!!!」
ドアを開けるといつも以上にテンションが高いおかえりが返ってきた。この声の主は弟の謙杜、元は1人暮らしだったんやけど、謙杜がデビューと同時に東京に上京して来ることになり、仕事が忙しくてお部屋探しする暇がない!って言うから取り敢えずこの家に居候させることになった、あとちょっとここに住ませて!という謙杜の言葉からもう2年が経ちそう、一緒に住んでるという事が他の誰か、特に週刊誌などに知られたら大変なことになるから私としてはそろそろ出ていってほしいところ
『なんかテンション高ない?』
謙「ふふふふふふふ」
『何!?怖いんやけど』
謙「え〜なんでもないっ!」
『気になるやん!てか夜ご飯もう食べた?』
謙「姉ちゃんと食べたかったからまだ!」
自分で言うのもあれやけど、多分謙杜は相当私のことが好き、シスコンってやつやと思う笑
『はいはい、今日デリバリーでええ?』
謙「うん!」
『なにがいいかなー?』
謙「俺カレーの気分!」
『了解〜』
謙「なぁ俺姉ちゃんのLIVE行くことになったで!」
『は!!!???』
なんで私はこんなに驚いているかというと、兄弟であることバレたらあかんのとシンプル弟にアイドル姿を生で見られるのが恥ずかしくてmilkyのLIVEに来ることを禁止にしてるから
『来たらあかんって言ってるやん!!てかなんで?ライブ応募したん!?』
謙「いや俺が応募したわけじゃないけどー、まぁ行けることになっちゃったから!!」
『どゆこと!!!!え、誰と?』
謙「それは内緒やな笑」
『なんでやねん!まって絶対嫌やねんけどー!』
謙「あーLIVE楽しみやな〜!!笑」
この後2人でなにわ男子のyoutubeを見ながらカレーをおいしく食べました、結局仲良し
▷▶▷episode3
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。