第93話

‪✝︎‪第64話✝︎〜初めてのブラウニーは、しょっぱい味〜
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2024/04/28 15:29




……




(なまえ)
あなた
フィリックスさん、
ただいま!!




私は……、、



ヒョンジンさんの熱い想いを選ぶ事はなく



こうして、愛しい恋人……



フィリックスさんの元へと、、



帰ってきた……。。




……




たった1泊2日の間でも、こうして離れると



いつもより寂しくて、、



早く、あなたに逢いたくて……触れたくて……



仕方なかった……。。





フィリックス
フィリックス
あなた!!
おかえり!!!
(なまえ)
あなた
ふふ、、もう……
何回目ですか(笑)
フィリックス
フィリックス
だ、だって!!
もしかしたら……って
心配だったんだもん……。。
(なまえ)
あなた
すみません、、
ご心配をお掛けして……。。

ヒョンジンさんも……
貴重なお休みなのに、
すみませんでした。。





私とフィリックスさん、



そしてヒョンジンさんも、



リビングから離れ、



フィリックスさんの部屋へと来ていた。




ヒョンジン
ヒョンジン
いや……謝らなくていいよ。

強引な計画に
付き合ってくれたのは

あなたの方だし……ね?
フィリックス
フィリックス
……そうだね。。

僕たち2人で勝手に
決めた事だったから。。
ヒョンジン
ヒョンジン
まぁ……コテンパンに
フラれましたけどね?(笑)
(なまえ)
あなた
……うっ……。。
フィリックス
フィリックス
ヒョンジナ……

あっ、そう言えば……
あなたとは……何もなかったの?





……


えっ……!?


どうしよ……


今それ聞きますかフィリックスさん!?


何もなかったなんて……


そんな……嘘……言えない。。


……


あわあわしてしまい、明らかに動揺していると





ヒョンジン
ヒョンジン
……あなた、大丈夫。。

俺から話すから。
(なまえ)
あなた
ヒョンジンさん……、
でも……、、
ヒョンジン
ヒョンジン
ヨンボガ……
ちゃんと……全部話すよ。。
フィリックス
フィリックス
…………うん。。





……



ヒョンジンさんは……



私に手を出しそうに、いや、少し出してしまった事



感情的になり、私をホテルから追い出してしまい



車で探し回った事など……



全てを…………洗いざらい…………話した。。。




フィリックス
フィリックス
…………。。
ヒョンジン
ヒョンジン
ごめんヨンボガ。。

でも……俺は……、きちんとフラれた。

何があっても、ヨンボガの事が好きだし

別れるつもりはないって。。

お前の事を……心から愛してるって。。
(なまえ)
あなた
ヒョンジンさん……。。
フィリックス
フィリックス
…………そぅ。。
(なまえ)
あなた
……えっ……ちょ……?

何やって……フィリッ……

きゃあああ!!!





ヒョンジンさんの話を聞き終えたフィリックスさんが



私の方に向き直り、



何か言うのかと思ったら



私の上半身の服を、思い切り脱がしてきた…………!!





(なまえ)
あなた
やっ!!
な、何する……
ヒョンジン
ヒョンジン
ヨンボガっ!!
何やってんだよ!!
フィリックス
フィリックス
…………キスマーク。。

……これ……ヒョンジナが……?
ヒョンジン
ヒョンジン
……予防線はられまくって
ムカついたから……

ごめん、、。。
(なまえ)
あなた
フィリックスさん……
やめて……

なんで、こんな事……!?




あまりに乱暴なフィリックスさんに、



恐怖で泣き出してしまう。。



……絶対、、怒ってる……。。



だけど……私は……




フィリックス
フィリックス
……あなた、、
抵抗……しなかったの?
(なまえ)
あなた
……っっ!!

し、したに
決まってるじゃないですか!!

こ、こんな……の……い、嫌……
フィリックス
フィリックス
……なんで??

何が嫌なの……??
ヒョンジン
ヒョンジン
おいヨンボガ……

あなたを責めるなら
俺を…………
フィリックス
フィリックス
ヒョンジナは黙ってて。。

……ねぇあなた。

だから言ったじゃん、、
男のヒョンジナに
押さえつけられたら
手も足も出ないよって。。
(なまえ)
あなた
そ、それは……
フィリックス
フィリックス
な、んで……

なんで寝ちゃったの??

せめてヒョンジナが……

ヒョンジナが寝るまで……

もっと警戒してれば
こんな……こんな事には……
ヒョンジン
ヒョンジン
……おい、いい加減にしろよ。

俺、結構こっぴどく
フラれてんのよ??

今更何をそんなに…………
フィリックス
フィリックス
…………。。

隙を与えたあなたが……悪い。
(なまえ)
あなた
…………。。
ヒョンジン
ヒョンジン
……おいおい、、

お前、なんでそんな
余裕ねぇんだよ。。

あなただって……
泣いてたんだぞ。。

俺のせい……だけどさ。。

なのにお前までそんな態度で
あなたがさすがに
可哀想だろ。。
フィリックス
フィリックス
……でも、、

ヒョンジナに、胸も……
触られたんでしょ……??



……気持ち良かった?
(なまえ)
あなた
……な……っ!!
ヒョンジン
ヒョンジン
…………っ!!お前!!




ヒョンジンさんが……



まるで……あの時みたいに……



フィリックスさんの胸ぐらを掴んだ。。




フィリックス
フィリックス
……何すんの、、

これは、僕とあなたの
問題でしょ……?
ヒョンジン
ヒョンジン
てめぇ…………

またあなた傷付けて……
何が楽しいんだよ……。。
(なまえ)
あなた
や、、やめ……て……
ヒョンジン
ヒョンジン
あなた!!

だって……俺が……悪いのに

こんなの……あんまりだろ?
(なまえ)
あなた
……ありがとうございます、
ヒョンジンさん。。

でも……確かに、あの時私が
無防備に寝てしまったのは
本当の、事ですから。。

……

フィリックスさん、、
私の事、幻滅しましたか……?
フィリックス
フィリックス
…………。。
(なまえ)
あなた
「ここ」に、、
帰ってきちゃ……
駄目でした……か……?

ぅ……ふぅ……ずっ……、、
フィリックス
フィリックス
……あなた。。
(なまえ)
あなた
私、、帰って……
帰ってきました、よ……。。

約束、したから。。

フィリックスさんを……
愛してる……から……。。
フィリックス
フィリックス
…………。。
ヒョンジン
ヒョンジン
……はぁ、、

ここまで言わせて
まだ分かんねぇの……?
(なまえ)
あなた
……嫌いに……
なったん、ですか?
フィリックス
フィリックス
…………っ!!

そうじゃっ!!

そうじゃ、なくて……
(なまえ)
あなた
ごめんなさい……。。

私が……油断……してたから……

フィリックスさんの事

傷付けてしまいました……。。
フィリックス
フィリックス
…………。。
(なまえ)
あなた
……だけど、、せめて……、、

せめて……また「これ」を、

上書きしてくれるくらいに

愛して……欲しかったです。。
ヒョンジン
ヒョンジン
あなた……。。

なんで、あなたが
謝ってんだよ……。

なんで、、
そうまでして……

これじゃあ俺……
全然スッキリしねぇよ。。
フィリックス
フィリックス
…………あなた。。
ヒョンジン
ヒョンジン
おいヨンボガ……

また……失いかけてるの

分かってんのか?
フィリックス
フィリックス
…………。。

……ごめ、、ん。。
(なまえ)
あなた
……フィリックス、さん?




フィリックスさんは……



ゆっくり、、私に服を着させてくれる。。



……もう、、怒ってない……?




フィリックス
フィリックス
今は、、

……一緒に居たくない。。
ヒョンジン
ヒョンジン
……は?……おい!!

ヨンボガ!!
どこ行くんだよ!!
(なまえ)
あなた
フィリックスさん……!!
フィリックス
フィリックス
……ごめん。。

2人とも……。。






……パタン。。。







ヒョンジン
ヒョンジン
あんのバカ……

なんも……なんも
分かってねぇじゃねぇか。。
(なまえ)
あなた
…………。。
ヒョンジン
ヒョンジン
……あなた、、
大丈夫か……??
(なまえ)
あなた
……はい、、。
ヒョンジン
ヒョンジン
…………

言わなきゃ……良かった。。

俺の、せいだ。。
(なまえ)
あなた
そんな……

ヒョンジンさんだけのせいじゃ……





全て話してしまった事を



ヒョンジンさんは申し訳なさそうにしていた。。



でも…………



キスマークの事は……



言わなくても、きっと、その内分かる……こと。。



私も……隙を与えて、



ヒョンジンさんを暴走させてしまった……。。



責任は……私にもある……。。






(なまえ)
あなた
部屋に……戻ります。。
ヒョンジン
ヒョンジン
……本当に大丈夫か?

とはいえ、、
また一緒に居る所を見られたら
厄介だよな……。。

ったく、ヨンボガは。。
(なまえ)
あなた
お気遣い頂いてばかりで
本当にすみません。。

でも、大丈夫ですから。

それにヒョンジンさん!!
旅行の再準備しないとですよ♪
ヒョンジン
ヒョンジン
…………。。
(なまえ)
あなた
きっと、またしれっと
帰ってきますよ。

よくある事です!!
ヒョンジン
ヒョンジン
まぁ……今は1人にさせるのが
いいのかも、、な。。

あなた、無理すんなよ。
何かあったら部屋に来いよ?
(なまえ)
あなた
……了解です♪




これ以上……迷惑かけられない……、、。



私は、無理矢理……笑顔を保ったまま、



ヒョンジンさんとフィリックスさんの部屋を出て



お互いの部屋へと戻る事にした。。





……




カチャッ。。





(なまえ)
あなた
ポガリさん……、
ただいま帰りました。。
ポガリ
ポガリ
……っ!!♡
(なまえ)
あなた
……ふふ、ご心配、
おかけしました……。。




私は、思い切り、ポガリさんを抱き締めた。




ポガリ
ポガリ
…………??
(なまえ)
あなた
……なんでも……

なんでも……ないです。

ただ……ポガリさんに
会いたかったから。。
ポガリ
ポガリ
…………💦
(なまえ)
あなた
ごめ、、なさい。。

あなたの分身さん……

また怒らせてしまって……
ポガリ
ポガリ
…………💨
(なまえ)
あなた
ふふ……ポガリさんも
おこ、ですか……?
ポガリ
ポガリ
…………💢
(なまえ)
あなた
怒らないで……
可愛い可愛いポガリさん……



愛おしいポガリさんの頭を



よしよしと撫でる。。



ポガリ
ポガリ
…………♪♪
(なまえ)
あなた
……あなたといると、
すごく安心します。。

でも……分身さんは……
どこに行っちゃったんでしょうね。。
ポガリ
ポガリ
……⤵️⤵️
(なまえ)
あなた
早く……戻ってくると……

いいな……。。


………………っ!?!?






……心臓が……ドクンッ!!と、跳ねる様な感覚がした。。




…………ま、、まさか…………




……いや、、、考えたくも、ない……




あの女性と……また……なんて……




……ヒョンジンさんのお陰で




早く帰ってきて、、




フィリックスさんにも、早く……会えたのに……




私達……どうしていつも




すれ違ってばかりなの…………?




……フィリックスさんは、




私とじゃなくて、




あの……綺麗な人……確か、ツウィさん……




その人と……一緒の方が……




幸せ……なのかな。。




(なまえ)
あなた
……やだな、、。

そんな事、考えたくも、
ない……のに……。。




でも……今、まさに、



会いに行ってるかもしれないと……



女の勘が……嫌でも働く。。




(なまえ)
あなた
メール……
しておこうかな。。
ポガリ
ポガリ
…………?
(なまえ)
あなた
決意表明……!!

……なんちゃって。。
ポガリ
ポガリ
…………💦
(なまえ)
あなた
大丈夫ですよ、
ポガリさん。

私はただ……素直に……
生きて、いたいんです。

それは、フィリックスさんにも
同じで……





バッグから……スマホを取り出す。。




(なまえ)
あなた
…………ふぅ…………。。




〜♪






……プツッ。。




(なまえ)
あなた
(やっぱり……電話は……
出ないよね……。。)

……それなら。。





未だ慣れないこのスマホで……



必死に文章を作る。。






……





(なまえ)
あなた
これを送ったら……

後戻り……できないな。。






私は…………いつもより重たく感じるこの機械の




送信ボタンを…………タップした…………。。。







……







…………これで、いいんだ。。






(なまえ)
あなた
ポガリさん……

ちょっと
お風呂に入ってくるので、
待っていて下さい。。

そしたら、一緒に寝ましょう。
ポガリ
ポガリ
…………♡




私は、、お風呂に入ったあと



恐る恐るスマホを確認するが



既読もつかず、返事もない冷めたスマホを



布団に投げ捨てた……。。





……




…………




(なまえ)
あなた
ブラウニー、、
本当にすごい量だな……。。





なかなか寝付けず



リビングの方へ行くと、



先程の……騒がしかった景色や笑顔はなく……



シーン……と静まり返っていた。





(なまえ)
あなた
……食べても、いい、よね。。





私は……フィリックスさんが作ったブラウニーを




ひとくち……またひとくちと……口に運ぶ。。




(なまえ)
あなた
…………ずっ……ぅ……

ぉ、いし……

うっ……う……。。




初めてのブラウニーは、、



優しくて、ほんのりと甘い味……



……



すごく、、すごくすごく美味しいよ……



フィリックスさん。。



でも……なんでだろう……。。



しょっぱい味が……するの……。。。



こんなに、甘くて、濃厚な味が……



変……ですよね……。。。



……



私は……、、気が狂ったように



その後もブラウニーをひたすら口に運び



ついには、吐きそうになるまで



こんな……見るに堪えない、、



ひたすら両手で掴んでは



次から次へと、胃に流し込んだ。。。







……





…………







(なまえ)
あなた
……うっ……、、、。




泣きながら……我を忘れて……




沢山のブラウニーを口にしてしまった。。




……私は……そのままトイレへと駆け込み




悲しみと一緒に、吐き出してしまう。。。




(なまえ)
あなた
……はっ、はぁ……はぁ……

うっ…………はぁ、はぁ。。。




……なに……やってるんだろう。。



こんな……意味のない事して……。。



だけど…………止まらなかった…………。



苦しくても……



涙が……止まらなくても……



空っぽになってしまった心を



何かで……埋めたくて、、




…………



(なまえ)
あなた
こんなふうに……

食べたかったんじゃ、、
ない……のに……。。




何もかも……疲れ果てた私は……




ようやく、自室へと戻った。。




止まらない涙を流しながら……




ずっと……




ずっと…………





あなたがくれた……初めてのプレゼント、




ポガリさんを抱き締めていた。。。






……






瞼の裏に……焼き付いている、




……フィリックスさんの笑顔を……思い浮かべ、




嬉しかった贈り物の言葉達を……思い出して……




それでも……まだ……心が、、脳が、、傷んだ。。




……私は……夜が明けるのを怯えていた。。









……しかし……








虚しくも、







……夜が






終わろうとしていた。。。
































【続く】

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