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…………
まだ眠気が残る朝。
何かに……包まれている……。。
恐る恐る目を開けると、、
大きな身体で、両腕で……
私を、、抱き締めて眠っているヒョンジンさん。。
顔があまりにも近すぎて
恥ずかしいやら、苦しいやら……
うう…………。。。
……どんな、、夢を見てるんだろう。。
……ヒョンジンさんって……
絶対、、モテまくってるよね。。
どうして、、私なんかを選んだのか……
未だに分からない。。
……聞くのも……なんだかなぁ……。。。
そんな事を色々考えては
その整った顔の頬を起こさない程度のつもりで
昨夜の仕返しと言わんばかりに
摘んだりツンツンしたりして遊んでいた(笑)
もう少し……頬っぺた引っ張ってみようかな……
なんて、、そんな悪巧みが続くはずもなく……
額に……熱い物を感じた……。。
腕枕されていたはずなのに……
いつの間にかヒョンジンさんに
押し倒されている……。。
力……強すぎるよ……。。
今度は上半身を起こされ
ヒョンジンさんに、、
ぎゅーーーーっと、、強く抱き締められた。。
そんなの……フィリックスさんだって
同じかもしれないのに……
そんなストレートに、
モテモテ王子から言われてしまうと
何だか、、泣きそうになってきた。。
え、、、わざ、、と、、、?
な、なによ……
散々な事言っときながら……
ずるいよ……こんなの……
ヒョンジンさんの……ば、か、、。
散々言われたい放題されて
ずぴずぴ泣く私の頭を
まるで……フィリックスさんみたいに、
優しく撫でてくれる。。
……
ヒョンジンさん、、
あなたなら、すぐに素敵な……
女性が見つかると、そう思います。。
本当に……全部、全部、、
カッコイイから。。
カッコ良くて優しいとか……
誰も放っておかないです。。
ヒョンジンさんと……
いい関係で終われそうなのは
この人の心が……誰よりも広くて
温かいからだ。。。
本当に……、、素敵な人なんだと
この約1泊、話してみて、改めてそう思うのだった。。
……
…………
ヒョンジンさんの、優しいご行為により、
私たちは、早めに宿舎へと帰る事になった。
会ってる間は連絡取らないと断言された手前、
「これから帰ります」とも送れない……。。
……サプライズ……になるかな??
喜んでくれるといいな……。。
……
…………
………………
私とヒョンジンさんが
宿舎の玄関を開けると、、、
静かにリビングの方へ歩いていくと
そこにはキッチンの前でへたり混んで
リノさんやバンチャンさんにお説教をくらっている
フィリックスさんが居た……。。
バンチャンさんと、目が合っちゃった。。
これは……どう入って行けば……
1人でそう悩んでいると
なんか……今日のフィリックスさんは
いつも以上にポガリさんみたいで
可愛い…………。。
た、確かに……キッチンや、テーブルには
沢山のブラウニーが置かれている……。
きっと宿舎中、このブラウニーのいい香りが
漂っているに違いない……(笑)
メンバー 「ドキドキ……」
……騒々しい皆さんを掻き分け、
私は、しゃがみこむフィリックスさんの
目線に合わせて、、
笑顔でこう、、伝えた。。
「あはは」と、久しぶりに宿舎の中が
笑顔で溢れていた。。
フィリックスさんも、、
何やら大変だったみたいだけど(笑)
喜んでくれて……本当に良かった……。。
ただいま……
フィリックスさん。。。
【続く】
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。