第31話

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2020/10/01 13:56

ゆーくんは怒ったように俺の胸ぐらを掴んだ。



無駄にでかくてうざいわ。









「さ、さかた…っ」



「……この間の約束は?」











“オレが勝ったらお前、もう桧山に近づくな”










「……守るなんて言っとらん」







……あいつ。



それから足早にいなくなった2人。






「……」








「んだよあいつ……」







______
____






よいしょっと……。





ケガってこんなに大変なんだな……。

階段を下るのにも時間がかかってしまう。







ケガをしていない右足に体重をかけて下る。





疲れてきたなぁ…。

少し気を抜いて、次の一段に右足を下ろした。









すると右足の、つま先が階段の先端につまずいた。











まって!!おちる……!







ぐっと目を瞑って、引っ張られるように階段下へと落ちていった。









………でも、いつまでたっても痛みを感じない。





そっと目を開けると、












「…あ、ぶねー……」






う、らたくん………。





私を受け止めてくれたみたいで、いつのまにか浦田くんの腕にホールドされていた。









「……ありがとう」


「ふw。なんか、いつも礼言われてる気がするんだけどー。帰んの?」


「ん……ちょっと勉強して帰ろうと思って。あ、でも図書室冷房壊れてるんだっけ…」


「オレ、いーとこ知ってるけど」






いいとこ?

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