やっぱり最後はここだよね!……ゼロアリーナ。
なにか悩みがあるときや考えたい時みんなここに来る。
だからあっちゃん連れてここであっちゃんの悩み解決したい。
なんか今日も落ち着いてないし。
君の声玲央くんに聞かせて、あっちゃんはなにを悩んでるんだろう。
と玲央くんはあっちゃんの手を掴んで走った。
もっとゼロアリーナが見える所まで。
階段の所で手を離して玲央くんはそのままの勢いで1番上の段からジャンプした。
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玲央くんは飛んだ。
まるで天使が舞い降りたかのように見えるはずのない羽が私には見えた。
そして綺麗に着地してこちらに振り返っては
玲央くん……君は優しすぎるよ。
どうしてこんな陰キャを……暗くて本当はアイドルなんて向いてない私にそうやって手を差し伸べてくれるの?
私のチームは君の友達を傷つけたんだよ?バラバラにさせようとしたんだよ?……なのにどうして君のリーダーさんを怪我させようとした事務所……西園寺さんの家に雇われてる物なんだよ。
そう……私達は……物。
誰のものにもならない、最底辺の存在。
玲央くん……。
私はあの手に触れていいのかな。
助けてもらっていいのかな?もういや……こんな生活。
グループだってあそこに雇われる前の方が楽しかった。
大学だってもう暗い学校生活は嫌だ。
私が少しずつ階段を降り始めた時だった
その声は私の後ろから聞こえ、振り返ると時音ちゃんと輝音ちゃんがいた。
輝音ちゃんはヤレヤレとした顔、時音ちゃんは私を睨むようにこちらを見ている。
さっきの気配は……あの二人だったんだ。
やらかしてしまった、そうだよねそう上手く行くわけないんだ。
そう私の自由、行きたい所へは行くことは出来ない。
それはあの日トライアングルが出来た時からもう分かっていたことなんだ。
さようなら十六夜くん
私は2人の元へ行き、微笑んでは玲央くんの方を振り返り
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速報!!!!
なんと僕らしか出ないオリジナルストーリー連載決定!!
是非!こちらもご覧下さい!!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。