淡々と話を進めていく、くまみきさん。
少しぶりっ子気味に言うくまみきさんに、少々腹が立ってきた。
そう言って、はじめは私の頭の上にポンッと手を置く。
思わず、ビクッとする。
それと同じタイミングで、ドキッとする。
数十分後_
ペコッはじめがお辞儀する。
相変わらず、ぶりっ子気味のくまみきさん。
その場を、一刻も早く去りたい私と、
くまみきさんの声を聞こえないふりするはじめ。
その2人の後ろからは、まだ諦めないくまみきさんの声が聞こえた。
そして_
私とはじめは車に乗り込み、少し落ち着きを取り戻そうとしていた。
っと、少し軽めのため息。
私は、さっき気になってたことを聞こうとした。
こんな言い方するつもりじゃなかったのに…
ニコニコ笑顔でそう答えるはじめ。
少し小馬鹿にするようにはじめが、リピートする。
もぉ、変なこと言っちゃったからぁー!!!
急に真面目な顔でそう聞いてきた、はじめ。
急激に顔が赤くなる。
見なくても分かるくらい体温が上がってく。
明らかに悪巧みしてる顔のはじめが、こちらを向いてニヤニヤしてる。
改めて言葉に表されると、身体が硬直する。
い、言ってしまったっ…
そう言ってはじめは、車を出した。
私はまだ止まらない胸の高鳴りを静かに聴いていた。
さっきのお店のショッピングバッグを持って。
そして私たちは、家に着き仲良くご飯を食べ、ゆっくり寝ました♡
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。