第49話

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2024/04/27 23:04
あっけらかんと放心してしまったカラスもといシュガーに補足説明をする。
『シュガーと私が仲良くなれた切っ掛けが珈琲シュガーだったからね。まあその他にも色々とあるし......』
溶解度をガン無視した激甘珈琲とかね。
Su「別に私は仲良くなど...!!」
赤面して焦っているシュガーがそう否定する。
そういうところツンデレも含め、シュガーは砂糖シュガーみたいにあまあまだってことだよ。』

本心じゃない、かわいい建前。
Su「っぅ~~~~!?」
追い討ちに頭を撫でてやると、ぷしゅーと湯気を出し倒れてしまった。

そんなシュガーに「おやすみ」と囁き、ソファに横たわらせ毛布を掛けた。

Re「...あまり俺の使い魔を虐めてくれるなよ.........」
その様子を珈琲片手に視ていた観ていたリーパーさんは、私が席に戻るなり嫉妬かヤキモチかぶすっと悪態をつく。
『虐めるなんて、人聞き悪~い。』
今度はミルク珈琲を飲む。うん、これがいっちゃんだな。
Re「烏が眠った今だから言う。お前、その権能を無闇に遣わない方がいい。」
"その権能"を「死に戻り」だと理解するのには然程時間が掛からなかった。
Re「危険過ぎるからだ。そのうちお前がお前でなくなるぞ」
「どうして」と口に出そうとすると、見透かしたかのようにリーパーさんが口を開く。

お陰で私の「どうして」はほろ苦い珈琲と共に舌の上で転がるだけだった。
Re「いいかあなた これは忠告だ。

今度また死に戻ることが有れば、自分の心に違和感を憶えろ。もうお前が失われつつある。」
『あ、ありがとう。そんな熱心に、忠告を.........』
これにはあまりいい気はして無かった。
私がこうやって此処に居られるのは、全てこの「死に戻り」の力あってこそだ。
それを、これから使うなだなんて......
『回数制限とかがあるんですか...?』
使用回数に上限があるなら、それは納得がいく。
Re「俺が見る限り、回数制限は無い。」

『じゃあ、何で-...』
リーパーさんは私の事が嫌いだからそんな意地悪を言うのだろうか。
『ごめんなさい。私、リーパーさんに迷惑掛けてたよね。だから、そうやって言われても、仕方ないよ、ね...』
明らかに声が沈んでいる反面、作り笑顔は気持ち悪い程明るかった。
そんな私を見かねたリーパーさんは自身の額に手を当て「はぁ、」と溜息を吐いた。
やっぱり、しょうがない、よね。
目を伏せ顔を伏せると、リーパーさんが私の顎をくいっと持ち上げた。

自然と、目線が交わるようになる。
『へっ、!?り、ぱさんっ!?!?』
彼の熱を孕んだ瞳に捉えられ、私は思わず赤面した。
Re「下を向くなよあなた

瞳が曇れば魂が翳る...
それは未来を閉ざし生きる意味を見失うということだ。」
最もなリーパーさんの意見に、ぐうっと項垂れる。
目線を反らす私を見、「それと-......」と言葉を濁すリーパーさん。
その瞬間、唇にカツンとリップ音が鳴る。
Re「惚れた女を案じて悪ぃか。」

さっきからずっと、心臓が煩い。


眼前には、顔を赤く碧く染めたリーパーさんがいた。













マジ卍様
天座 翠蓮様
コップの水様
スポットライトありがとうございました!!
YUUNA😺様、二度のスポラありがとうございます✨

更新遅れて申し訳ないです。

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