第48話

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2024/04/25 07:47
自分は必要な存在なのか

私は私が嫌いだ。
リーパーさんが優しいのを知って、「必要だ」と言ってくれる事を知ってこんな戯言を吐くのだから。
自分を愛してくれる人を愛したって、どんな見返りが返ってくるというのだろう。
それを知っているのに、私は私が拒絶されることを恐れ怖がる。
Re「あなた-「小娘、お前はバカだ!」
リーパーさんが私の名前を呼ぼうとしたその時、カラスのつんざく声が部屋にけたたましく響く。
突然バカと罵られたこともそうだが、個人的には主人であるリーパーさんの言葉まで遮ってカラスが主張したことの方が驚いた。
烏「お前はバカだ!いいや大バカだ!!

私からすれば、お前は主人であるReaper様と私の谷より深く山より高いこの関係の邪魔者でしかない!」
内心そこまで言わなくても善いだろうと萎れると、カラスが不意に私の肩に手を置く。
烏「だがな、唯一主様がしないような事をしたのが貴様だ。

お前は私に笑みを向けた。それは決して、追い求めても泣きすがっても私が主様から与えられなかったモノだ。」
何処か儚げな顔を魅せるカラスに、思わず胸が切なくなる。

そんな思いをしてカラスはリーパーさんに遣えていたのか-.........
烏「まあそんな主様の冷酷な所が好きなのだが!」
けろっとした顔で堂々と胸を張るカラス。
これにはズコーッと呆気にとられる他なかった。
そんな場の和みに苦笑してしまう。
Re「大分、気も戻ってきたようだな。」
その様子を見たリーパーさんは、私の頭に手を置いてぽんぽんと撫で言った。
Re「俺も暗にだが、お前を案じているつもりだ。唯一触れられる者がお前だけになってしまったし、それに-......


そこまで言って、リーパーさんがハッと肩を震わせた。

『それに、?』
私に見えないように顔を隠し、意地悪な顔をつくって戻ってきたリーパーさんが口を開く
Re「お前にはGenoの代役という使命があるからな。Hah...」
知ってた。リーパーさんはそうだよな。ウンウン
何がどうして切ないのか、私は神妙な心情に浸っていると、カラスがひそっと耳打ちした。
烏「安心しろ小娘。主様は照れ屋な性分でな。あれは全くの本心ではない。だから案ずるな。それに、

私が幾らそのような態度をとられたことか-......ッッ!!」
ハンカチをギリィと噛み締めるカラスを見て、申し訳ないが少し励ましを頂いた。
『ありがとうカラス。いや、シュガーとでも言おうかな。』
そうカラスことシュガーの頭を撫でながら、私は彼に微笑み掛けた。
Su「し、Sugar...??」



シュガーはあっけらかんとした表情で、目を丸くしていた。










ゆな様 山田 太郎様 マジ卍様
スポットライトありがとうございました!!

主人公ちゃんと烏をからませるのが楽しいです(*^∀^*)
本当は昨日更新する予定だったのですが
プリ小説のメンテナンスが延びたりして遂には更新を諦めてしまいました(すみません)
運営様、メンテナンスありがとうございました。

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