第9話

最悪なマジック
12
2023/10/21 13:18
三人はアイリスの家を目指し
城下町を走っていた
道中、多くの兵士と遭遇したがアイリスの
『ミスディレクション』によって
バレずに通り抜けることが出来た
そしてついに....
ローキー・アイリス
ローキー・アイリス
「ほら!あそこ!」
アイリスの指の先には
とても大きな屋敷があった
月火  命
月火 命
「....ぇ....ぇえ!?」
ダリア
ダリア
「...立派な御屋敷ね...」
2人とも面食らっていた
屋敷は外に庭園を備えており
入口前には噴水まで置かれている
もう、ほとんど大きな学校のようにみえる
ローキー・アイリス
ローキー・アイリス
「ほら!早く行こう?」
アイリスは屋敷の入口へと歩を進めた
それに連れて二人も歩を進めた
ガタッン
大きな扉は開かれ、目に飛び込んできたのは
ミコトの想像する高貴な貴族の屋敷と
まるでそっくりな内装
しかし、違和感に感じるのは
館内がとても暗いことだ
ローキー・アイリス
ローキー・アイリス
「....あれ?フィッツ...?っと言うか
なんで照明も消えてるの...?」
アイリスはそのまま館内へと入っていった
月火  命
月火 命
「...うん、暗いよね、
僕だけ感じてるとかじゃないよね」
ローキー・アイリス
ローキー・アイリス
「おかしいなぁ、昼間と言えども
照明ぐらいは点いてると思うのに
しかも、執事長のフィッツが
いつも迎えに来るのに....」
月火  命
月火 命
「....何か変だね」
ローキー・アイリス
ローキー・アイリス
「何かのマジックかな!?
もう〜!父上、母上ったら!」
アイリスはそのまま二階に
歩いていく
ダリア
ダリア
(何かがおかしい...)
ローキー・アイリス
ローキー・アイリス
「多分、寝室にいるはず!
いつも寝てるんだから!」
二階の廊下を進んでいる三人は
奥から乾いた足音がするのが聞こえ
足を止めた
ローキー・アイリス
ローキー・アイリス
「あぁ!父上!母上!」
カツンカツン、とその足音は近づく
ローキー・アイリス
ローキー・アイリス
「今日は城下町でお友達....を...」
アイリスはなにかに気づいたように
前を向いたまま動かなくなった
ミコトとダリアはその目線の先を追うと
目に入ってきたのは
黒く染った男性
黒く染った男性
「オカエリ、オカエリ
アイリス、アイリス」
黒く染った女性
黒く染った女性
「シンパイ、シンパイ
ブジ、ヨカッタ」
影をそのまま立たせたような
黒色に染められた人間の
女性と男性
彼らの言葉は無機質的で
操り人形のようにも見える
ローキー・アイリス
ローキー・アイリス
「父上!母上!」
ローキー・アリス
ローキー・アリス
「アイリス、アイリス、
アイリス、イッショ」
ローキー・パハロ
ローキー・パハロ
「オトウサン、オカアサン
アイリス、イッショ」
二人はアイリスに向かって歩いている
月火  命
月火 命
「アイリス!危ない!」
ミコトはアイリスを連れて、ダリアと共に
そこから離れようとした
ローキー・パハロ
ローキー・パハロ
「ニガ....サナイ....」
ローキー・アリス
ローキー・アリス
「ニゲ......ルナ....」
突然、ミコトの目の前からトランプカードが
飛んできた
月火  命
月火 命
「....ッ!」
ミコトは突然の事に
対応が遅れ、顔を掠めて
トランプカードは飛んだ
顔からは少量の出血をしている
ダリア
ダリア
「ミコト!」
ダリアは心配そうにミコトを見ている
月火  命
月火 命
「...どうやって...」
ローキー・アリス
ローキー・アリス
「マジック、マジック」
ローキー・アリス
ローキー・アリス
「....タネモ、シカケモ、ナイ」
謎の女性
謎の女性
「...ふぅーん...今のを見切る
なんてねぇ...」
.....
「....この人...プロフィール画像が
他と全然違う!」
っていうツッコミは野暮ですよ...?
謎の女性はミコト達の後ろから現れた
月火  命
月火 命
(服装が....パーカー...?
この世界にもこんな服が...?)
月火  命
月火 命
「...お前がやったのか...?」
謎の女性
謎の女性
「...ふふふ...
僕の『サプライズマジック』
どうだったかな?」
女性はニッコリと笑った
月火  命
月火 命
「....」
ミコトは刀の柄に手をかけた
次回、「この世界とあの世界」

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