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宙が突然倒れて数時間。
宙は一向に目を覚まさない。
何故急に倒れてしまったのか、理由はいくら考えても分からなかった。
ひとつ分かるのは、さっきのカイト達の話が関係しているということだけ。
本当にそうかは分からないが、それぐらいしか理由がない。
自分でも、ファンタジーみたいな話だってことは分かっている。
けど俺にはなぜか根拠の無い自信があった。
コンコン
ドアをノックする音が聞こえる。
なぜか、すこしためらいがちにカイリが言う。
少しの間、カイリは何かを考え込んでいるようだった。
少し沈黙が流れる
カイリが何かを言いかけたとき、リンカが部屋に飛び込んできた。
そういうリンカの手には、銀色に光るペンダントがあった。
リンカが持っていた宙のペンダントを受け取り、よく見てみる。
銀色の翼のようなブローチがついている。
片翼の部分しかないが、とても綺麗だ。
このペンダント、どこかで……
ズキッ
強烈な頭痛が起こる。
そういって、リビングに向かう。
まさか、な
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。