俺の引越しの日、オフを取って手伝いに来てくれたあなた
食器とか、台所のこと片付けてくれたりして助かってる。
ほんま1人だったらぜんぜん片付かへんしな。
阿部ちゃんが、ウォークインクローゼットが
広くて2人でも余るって言ってたクローゼットも、俺1人の荷物ならまだまだ。
あなたの荷物は後々持ってくるって言ってた。
親御さんにも挨拶済ませて了承はえたし、
何時でも始められるのに、なかなか進まへんもんやな。
あの3人が手強いだけか⋯
善は急げで、俺の車でシェアハウスに、行き、
荷物を取りに。
あなたの荷物は少ないってのは知ってたけど、ダンボール5つと、トランク2個で済む量ってのも驚きやった。
なんも言わず出るのはあかんから置き手紙して、
帰ってくる前に、シェアハウスを出た。
信号で止まって頬にキスして、にこって笑ったら、あなたも、にこって笑って。
ゆっくりキスをした。
これから始まる新しい生活が、少しの不安もない。楽しみしかない。そう思って、手を繋いだ、
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。