雫の放った一撃が芥川の喉元を掻き切るよりも...、
華楓が芥川を庇うよりも先に。
鈴が鳴ったかのように錯覚する程の
澄んだソプラノトーンの声がその場に鳴り響いた
其の空間に突如現れた少女______
その少女_____ツバキを見た雫は目を見開いた
舌打ちをした雫は芥川に向けていた剣先を下ろす
苦虫を噛み潰した様な表情で華楓を見詰める
その視線を向けられた華楓は...と、云うと
雫と同様に目を見開き...その細い躰は"震えていた"。
そう云った雫は華楓の傍を横切り、窓から飛び降りツバキと共にその場から去って行った。
芥川が羅生門をしまい、
銀が短刀を鞘に収め、
立原が銃をホルダーに差し、
緊迫した雰囲気が解かれた其の瞬間...___
華楓が崩れる様に倒れた
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。