中也side
ザザザザザッ...
と、インカムからの雑音が執務室に鳴り響く
首領の、机の方からだ。
《首領、任務完了しました。》
...___芥川の声だ
《ザザザザ...承知 ザザ..》
バァァァァン!!!!
と、太宰の声を遮るかの様に、
扉が勢いよく開いた
そこには、広津さん、立原を初めとする黒蜥蜴メンバー、それに芥川が立っていた。
そして、
両手足に鎖を付けられ、ぐったりと意識を失っている華楓が広津さんに抱き抱えられていた。
太宰が駆け寄ろうとすると、銀と立原、そしてつい先程まで黙り込んでいた織田が太宰の前方を塞ぐように立つ。
普段から仲のいい大切な友人である織田作之助に
キツい言葉を云えない太宰は、そのまま行く手を塞がれる
華楓を抱き抱えた広津さんが太宰の横を通り過ぎ、
首領の元へと歩み寄る。
首領は外套からメスを取り出すと
華楓の首筋にピタリとメスを当てた
少しでも動かしたら華楓の首は切れてしまうだろう
何故....何故この様な事をするのですか。首領
俺も、太宰も、動けずにいた
゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。