会議が終わった後 、1人で公園によりベンチに座った。
メンバーといるのは楽しい 。
けれど、《本当の自分》を出すことは出来ない
その点で少し息苦しかったりした。
歌うのは好きだ。
一つだけ自分をさらけ出していい場所。
1人でぼーっとしていると色々と考え込んでしまう。
また、偽らなきゃ。
いつまで偽ればいいんだろう。
いれいすが終わるまで?
でもいれいすは終わらせたくない。
楽しいと聞かれれば楽しい。
でも、本当の意味で楽しいと言えるのだろうか。
楽しくないと言ってしまえばそこまでだ。
そもそも、本当ってなんだ?
なんて答えれば納得してくれるんだろう?
ないこside
綺麗だと思った 。
自分で自分を傷つける発言をするその初兎ちゃんの横顔が。
俺からはとてもキラキラして見えた。
儚くて、愛しくて。
それは元から初兎ちゃんに恋をしていたからなのかもしれない。
俺にとって、初兎ちゃんは...憧れで羨みの対象で、そして初恋の人であった。
その綺麗な眼差しが、
心底、羨ましい。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!