ひらけたそこはだれもいない。
██も、██もいない。
いつか、はやくみつかるように。
わたしは星にねがった_____________
……
……
……
……
……
(……す、凄い気まずい……)
(私以外、みんな男の人?……だからなのかな……それに年上っぽそうだしみんな……)
(何を話したら良いのか……)
一行はダンジョンに入ってからと言うものの、とても静かだった。
互いが互いを探っているのか、はたまた恐怖故か。
それぞれの感情を窺い知ることはままならなかった。
ね、ねえねえ……エトちゃん……
注意をめぐらす中、リルスが少女に語りかけた。
突然過ぎたのか少女は驚く。
!……な、な、なに……?
顔色、悪いみたいだけど……どうしたの……?
あ、う、ううん、なんでもない……
何かあったら言うんだよ〜
う……は、はい……
「なんだか心配されてるのに何も言えないで……」
と心の中で想う少女。
しかし、どうしても信じて貰えないだろうという思念がよぎる。
(……いつか、話さなくちゃ)
(私や……みんなが後悔する前に……)
……かれこれ十分以上歩き続けてるけど……
あまり先が見えないな……
……も、ももももしかして……
知らないうちに道が変わってる……とか……???
やっ……やめてよ……そんな怖いこと言わないで……
ご、ごめんエトちゃん……
……どうする?引き返す?
引き返したら…………だめかも…………
そうかな?……案外、引き返せば目当てのところに着くかもよ?
え……そ、そう……かなあ……?
案ずるよりも産むが易し、とか何とか言うでしょ?
ほら……つべこべ言わずに行った行った!
あわわわわわわ
ルカに背中を押され、さっきと行った道を引き返すエト、それに続く一行。
少女は少し足取りが重いながらも従った方がいいんじゃないかと思ってしまったのだった。
……あれ?
……ど、どうしたの……?
ほら、あそこ
と、指を指すユウ。
その先には……
あれ、と、都市……?
……もしかしたらなんかあるかも!エトちゃん、行ってみよ!!!
えっ、わわわっ、ちょ、ちょっとひっぱらないで〜……!
リルスがエトの手を引き走り出す。
エトは無理やり走らされたゆえか、息を切らしていた。
はあ……はあ……
だ、大丈夫……?
う、うん……
ふと、顔を上げるとそこは灰色の世界だった。
昔の新聞の写真のような、そんな情景。
……なんか、おかしくない?
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