第4話

2月13日(月) 🐉
24
2023/02/13 09:00
また、一週間が始まった。

そして、明日はバレンタインデー。最近は、そればかり考えてしまう。

俺は、「恋」とはどういうものか、未だによく分からない。

でも、昨日のユヅへの探り方は、だいぶ危なかったと思う。

本当に「恋」をしている人は、あんなすぐに諦めたりしない、はずだ。
……実は、風の噂で、姫奈ちゃんは、自分のことが好きだと知った。

だから、今、とても不安だ。

もし、LINEが来たら。もし、チョコを渡されたら。

自意識過剰かもしれない。でも、そのとき、俺はどうすればいいんだ。

でも、姫奈ちゃんは、別に悪い人じゃない。

むしろ、いい人だと思う。

とりあえず付き合ってみる、っていうのでもいいんじゃないか。
ふと、昨日のユヅとの会話を思い出す。

『お互いに、同じくらい相手のことを想っていないと、しんどいしね』
そう言ったときの、ユヅの顔を思い出す。

……姫奈ちゃんに、そんな思いはして欲しくない。

悲しく、寂しい思いは______
ま、その時までは気にしないでおこう。渡されたら渡されたときだ。

気にしすぎないのが俺の取り柄だって、理久も言っていたし。
先生
…じさ……
先生
龍二さん
龍二
は、はい
急に名前を呼ばれて、飛び上がる。
先生
なぜ答えがが2.3gになるか、わかりますか
しまった。授業中に、しかもこの先生の授業で考え事だなんで、とんだ失態だ。
龍二
少し…時間をください
大丈夫。途中までは解けている。

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