第22話

でーとぉ!?
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2019/01/03 09:55
「さて、行きますか。」


放課後、康輔の机にバンっと手を置く。


「ビビったぁ。

ちょい待って、あとこれだけしまっちゃうから。」


カバンのチャックを閉めてコートを着ると2人で教室を出た。


「あ、そーいや、佐伯は?」


「あー、なんか今日は用事あるって断られたわ。」


「あ、そーなの?

じゃあオレも今日じゃなくて大丈夫だけど?」


「んー…いや、行こ。

多分佐伯は建築関係の本買って欲しいって言うだろーし。」


アイツ、ゲームを控えたと思ったら就職のためにガチで勉強し始めてんだから。


あたしも見習わねーと…。


「そ。

じゃあ今日はデートだな!」


ん?


「で、でーとぉ!?」


あたしの叫び声にその場にいたみんなが一斉に振り向く。


「あほっ…」


はは、と康輔が笑う。


「だって!

康輔が変な事言うからじゃん!


絶対みんなに誤解された…」


康輔のファンクラブとやらからもなんか言われるかな…


めんどくせーことしちゃったなぁ。


「ま、オレは誤解されてもいいけどね。」


「へ。」


な、何言ってんだか…。





「んまぁ〜!!」


ストルーレはケーキ屋さんだけどイートインスペースもある。


あたしたちはケーキを買って席についた。


ん〜、ここのケーキは何回食べても美味しいなぁ〜!


特にこのチョコレートケーキ!


「あなたってほんと、なんでも美味しそーに食べるよな。」


「ほんとに美味しいんだよ!」


2個でも3個でも食べられる〜!


「康輔、ほんとにここで良かったのか?」


甘いものが苦手な康輔はティラミスを注文したけど、さっきから全然減ってない。


「え、全然いいよ。

てかオレが提案したんじゃん。」


「それはそうだけど…」


康輔、わざわざあたしが好きな店をチョイスしてくれたんじゃ…


お礼になってんのかこれ…


「ふっ」


笑みがこぼれる。


「なんだよ…」


怪訝そうな顔の康輔。


「んーん、なんでもない。」

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