あなたがいなくなって数ヶ月後
俺は卒業を迎えていた。
あなたがいた時よりも寒くなって日も短くなってしまった。
波動さんはリュウキュウのサイドキックとして行き、ミリオは……よく分からない。でもミリオならいい道を進むと思う。
俺はファットガムの所にサイドキックとして行くことになった。
なんかあなたがいたのが嘘のように俺には思えてくる。
でも彼女が残してくれた…というか俺が渡せなかった"プレゼント"により彼女がいたって分かるのが救いだった。
卒業式の時に波動さんはあなたの連絡先を教えようとしてくれたけど、
俺は断った。
あなたの事を信じたかったから。
次に、あなたの声を、顔を見れた時に、
迎えたかったから。"おかえり"って
あと、卒業式の時に宮谷さんに言われた言葉で
宮谷「私、モデル辞めようと思うんですよね。」
天喰「え?」
宮谷「私は目立つとかよりもサポートした方が嬉しいんですよね。」
天喰「でも今の芸能活動は…」
宮谷「今年でやめますよ。そしてあなたちゃんをサポートしたい。マネージャーとかディレクターやりたいんです。」
俺に話してくれる宮谷さんの目はまっすぐしていた。
天喰「あなたの?」
宮谷「だってあなた達を結んであげたの…誰でしたっけ?」
天喰「…はい。」
俺が言葉を出さずにいると
クスッと笑っていた
宮谷「でも私も変わりましたね。数ヶ月前まではあなたちゃんが心配だったのに、今では天喰さんもあなたちゃんも心配になりましたよ。」
宮谷「だから…。2人とも私に心配かけないように頑張ってくださいね。」
そう言い俺の前から離れていった。
宮谷さんて…優しい人だ…
あとは、あなたを迎えられるまで、
頼れる"ヒーロー"になるだけだ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。