フォンテーヌにある、フリーナ家。
元水神…にも関わらず、普通の一軒家。
ただの、一般人…否、女優に過ぎない。
最近は、監督業もやったが。
フリーナにとって、以前の舞台は最高の出来だったそうだ。
だが、それからは
ぐうたら寝て、食べてのばかりだ。
少しは運動しないのかと旅人にもよく言われるが、フリーナにとってはどうでもいいことだ。
だが、最近体重を気にかけており、
少し…ぐうたらしすぎていたようだ。
歩き始めて5分後、
いつの間にか迷子に。
いつもならば、メリュジーヌが付いてくれたり、周りの者が道案内をしてくれるが…今はもう水神では無い。
そんな事を言っていると、近くから、コツコツと、足音が聞こえた。
驚くフリーナの顔に、シュヴルーズはこう言う。
当然のように感情を読み取るシュヴルーズだが、
正直フリーナに会えて少し嬉しそうな顔をしていた。
この前の映画ではフリーナとの関係も深まり、
こうして今もフリーナの用事に付き合おうとしている。
シュヴルーズの押しに負けるフリーナだが、
彼女自身は自分が水神として役目を担っていた国で迷子なんて知られたくなかったようだ。
一瞬、フリーナはシュヴルーズに何か言われるのかと思っていたが、シュヴルーズは当然のように受け流す。
シュヴルーズは、自分の意思を貫き通し、フリーナを案内する。
シュヴルーズはフリーナの手を掴み、家へと向かった。
フリーナの家から遠ざかる。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。