優しく、壊れる
“HANA”のメンバーとして活動するゆりは、仕事帰りの雨の日、静かな古着屋で働く女・主人公と出会う
落ち着いた声
絶妙な距離感
押しつけない優しさ
彼女といると、呼吸がしやすかった
仕事に疲れた夜
何も考えたくない休日
眠れない日々
彼女はいつも、ゆりの生活の隙間へ静かに入り込んでくる
ご飯を作り、
送り迎えをして、
ゆりの好きなものを覚えて、
嫌だったことを覚えて、
少しずつ、
ゆりの毎日になっていく
けれど、その愛情はどこか歪だった
“好きだから覚えてる”
“好きだから記録する”
“好きだから管理したい”
彼女にとって愛とは、
相手を自分の世界の中心へ置くことだった。
そしてゆりは、
その異常さに気づきながらも、
孤独な彼女を放っておけなくなっていく。
優しさと執着。
安心と恐怖。
救済と依存。
これは、
「愛されなかった人」と、
「その孤独を見つけてしまった人」が、
ゆっくり壊れながら離れられなくなる物語
ー 15,364文字
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update 4時間前