黙ったままなのも気まずくて
でも 彼から何か言う訳でもないし
仕方ないから私から聞いてあげる
家がこの辺りで常に見られてたのか?!
とか あり得ないこと考えたりしたけど
何かいつも見張られてるのかって思ったから
ちょっと安心したけど
案外いつも見られてたりして……
そんなに年下のくせにこの態度
私のことあんたって言うし余計腹立つ
そんな風に言ってるのに
全く敬語も使おうとしない彼は
何を仰っているのかな? すれ違ってる? どこで?
胸がバクバクする……
何なの?これ…
ムカつくはずなのに 何で…
やっぱドキドキなんて嘘!!
こんなムカつく人にドキドキするわけない!
普通にムカつくし
それなのにドキドキする自分にイライラするし
これ以上ここに居たら…
そう思ってガバッと立ち上がれば
やる気の無さそうな彼が
一際大きな声でそう言ったかと思えば
気付いた時には… 彼の腕の中にいた
見ず知らずの人に抱きしめられて
こんなにドキドキすることも
旦那に何の罪悪感も感じないことも
きっと この人だから…?
案外 心地いいこの腕の中に
しばらく身を埋めたいって そう思えた
To be continuous…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。