第7話

六話
2,458
2023/12/19 08:34
あなた
樋口
樋口一葉
樋口一葉
ビクッ!
私は樋口の背後にそっと近寄ると声を掛けた。
あなた
驚き過ぎ……
樋口一葉
樋口一葉
気配が無かったので……
あなた
マフィアで生き残るのにそんな言い訳通用しないけどね?
樋口一葉
樋口一葉
はいッ……
樋口一葉
樋口一葉
以後気を付けます……
樋口は一瞬息を呑むと何時もの表情に戻り、返事をした。
あなた
さて、私達も行こうか
樋口一葉
樋口一葉
……私達何をしにきたんでしたっけ……?
あなた
……祝賀会に参加しただけだよ
樋口一葉
樋口一葉
嗚呼、ではもう解散時間という訳ですね
あなた
そうだね
私達は歩きながら話し、中也達の乗る車へと向かった。
あなた
運転ありがとう……
樋口一葉
樋口一葉
いえいえ
私は後部座席に座りながら、隣にいる中也を軽く見つめた。
あなた
……それにしても珍しいね
樋口一葉
樋口一葉
えぇ、本当に……(微笑)
樋口の隣には何時の間にか着替えたのか、外套を着用し、腕を組みながら眠る芥川の姿が有った。
あなた
芥川が人前で眠るなんて
樋口一葉
樋口一葉
とても貴重な事ですね……
あなた
……ごめん
あなた
急いでるからって、着替えさせる時間もあげれなくて……
樋口一葉
樋口一葉
いいえ、気にしないでください
樋口一葉
樋口一葉
私、今度の休日にあなたの下の名前さんと過ごすのが楽しみなんです
樋口一葉
樋口一葉
なので、こんな事何度でも任せてください!
私は一瞬驚いたが、微笑むと呟いた。
あなた
死にたいなんて贅沢云ってられないね……
樋口一葉
樋口一葉
其れでは、また明日!
樋口一葉
樋口一葉
芥川先輩、行きますよ?
芥川龍之介
芥川龍之介
嗚呼、判っている
芥川龍之介
芥川龍之介
あなたの下の名前さん、其れでは!
私は軽く笑いながら手を振ると、廊下で別れた。
矢っ張り、芥川の態度は面白いな……
あなた
中也〜、起きて〜
中原中也
中原中也
まだ飲めるぅ!
あなた
ハァ、
私は私の肩を借りてまで寝ている中也に溜息を吐くと、痛みで起こそうと、頬をつねろうとした。
中原中也
中原中也
あなたの下の名前
あなた
中也は急に眼を覚ましたかと思えば、私の名前を呼んだ。
中原中也
中原中也
"明日は晴れるか?"
あなた
それは、どういう
そう云いかけた瞬間に中也が私をベッドに押し倒した。
あなた
……いくら幼馴染だからってそういう冗談は良くないよ
中原中也
中原中也
冗談じゃねぇよ
中也は真剣な表情で私を見つめると、また話し始めた。
中原中也
中原中也
俺は餓鬼の頃からあなたの下の名前が好きだった
あなた
………
あなた
ッ!?///
私は中也の手によって固定されている両手首を動かしたが、びくともしなかった。
中原中也
中原中也
あなたの下の名前
中原中也
中原中也
俺と……
あなた
ッ………
あなた
中也……?
中也は其れだけ云うと、また深い眠りへとついた。
私は解放された両手で顔を覆うと、段々と熱を帯びていった。
あなた
嗚呼、もうッ……///
その後、私はベッドに中也を寝かせると、静かに部屋を出て行った。
超久しぶりだね
楽しみに待ってくれてた人、本当にありがとう……
これからも頑張るから読んでいってください
また次回

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