〈『十二支巡り』とは〉
桜井神社に代々伝わる、一番大切な儀式。
桜井家の巫女が代替わりをしたときに毎回 行われる。桜井神社に祀られている全ての 神様のところを回り、それぞれの神様から 与えられた試練を達成することで街の平和を祈る。巡り終えると神様の力が使えるようになる。
ただ、あまりに過酷なものばかりなため、 試練の途中で亡くなる巫女が多い。
何で?私は巫女になんか、なりたくなかったのに…巫女になるだけでも嫌なのに… 『十二支巡り』なんて…
重い沈黙。でも何となく違う気がする。
テレパシーだ。2人は、多分神様の能力を 使って会話している。
昔、教えてもらったな。
泣きそうになっている。…聞いてやるか。
織姫と彦星…出会ってイチャイチャし過ぎて仕事をサボったんだっけ、本当の話なんだ…
薬みたいな感じか。
神様にもそういうのあるんだ。確かに、ポンはコロネの従者だし…
…まぁ、いいか。
はぁ…しょうがないか…母さんみたいに
ならなければ良いんだけど…
名前、知られてる…神様の能力かしら。
まぁ、良いか。
1236文字です!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!