第2話

#2 『十二支巡り』
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2024/05/04 12:53
〈『十二支巡り』とは〉
桜井神社に代々伝わる、一番大切な儀式。
桜井家の巫女が代替わりをしたときに毎回 行われる。桜井神社に祀られている全ての 神様のところを回り、それぞれの神様から 与えられた試練を達成することで街の平和を祈る。巡り終えると神様の力が使えるようになる。
ただ、あまりに過酷なものばかりなため、 試練の途中で亡くなる巫女が多い。






















何で?私は巫女になんか、なりたくなかったのに…巫女どうぐになるだけでも嫌なのに…      『十二支巡り』死ににいくなんて…





























桜井 千鶴
桜井 千鶴
桜井 千鶴
桜井 千鶴
嫌です。
桜井 千鶴
桜井 千鶴
何で私がしないといけないん
ですか。
コロネ
コロネ
ねぇ、これってやばいよね?
ポン
ポン
そうですね…
貴方様もわかるでしょう。
あれは千鶴さんにとって
〈地雷〉だと。
コロネ
コロネ
でも…
ポン
ポン
ちゃんと訳を話さないと。
私も手伝いますから。
重い沈黙。でも何となく違う気がする。
テレパシーだ。2人は、多分神様の能力を  使って会話している。


















































昔、教えてもらったな。

































コロネ
コロネ
あの、ね、ちゃんと、りゆうが、ある、の、せつめい、するか、ら、きいて、くれ、る?
泣きそうになっている。…聞いてやるか。
桜井 千鶴
桜井 千鶴
聞きますよ。どうぞ。
桜井 千鶴
桜井 千鶴
そんなに怯えた顔しなくても、
大丈夫です。
コロネ
コロネ
…じゃあ
コロネ
コロネ
ボクね、
ちからがとじこめられているんだ。
桜井 千鶴
桜井 千鶴
力が閉じ込められてる?
コロネ
コロネ
うん。ボクのほんらいのちからだと、
つよすぎてあぶないんだって。だから、ふだんは、じゅうにしのかみさまと、
ボクのじゅうしゃたちにわけているんだ。
コロネ
コロネ
だけど、かいしゅうしないと
いけないの。
ポン
ポン
何者かが力を暴走させて
しまったんです。
コロネ
コロネ
だけど、ふだんは、かみさまとかみさまであっちゃだめなの。
桜井 千鶴
桜井 千鶴
何で?
ポン
ポン
織姫と彦星のようなことが
起こるからです。
織姫と彦星…出会ってイチャイチャし過ぎて仕事をサボったんだっけ、本当の話なんだ…
ポン
ポン
あと、力にも色々な種類があって、出会うと、神様同士の力が少なからず混ざってしまい、
世の中が乱れてしまうことが
あるからです。
桜井 千鶴
桜井 千鶴
…なるほど。
薬みたいな感じか。
コロネ
コロネ
それでね、みこさんがちょうどだいがわりしたから、そのときの『十二支巡り』についていけばみんなにあえるっていわれたんだ。
桜井 千鶴
桜井 千鶴
『十二支巡り』で会うのはいいの?
コロネ
コロネ
うん。カミサマがいってた。
桜井 千鶴
桜井 千鶴
カミサマ?
ポン
ポン
神様の中で1番偉い神様のことです。
この世の全てを決めるんです。
神様にもそういうのあるんだ。確かに、ポンはコロネの従者だし…
桜井 千鶴
桜井 千鶴
それで、『十二支巡り』をしてもらおうってこと?
コロネ
コロネ
うん。
ほんとうはもうひとつりゆうがあるけど
桜井 千鶴
桜井 千鶴
何か言った?
コロネ
コロネ
ナンデモゴザイマセン
…まぁ、いいか。
ポン
ポン
お願い出来ますか?無理に行かなくても良いですが…
コロネ
コロネ
何があっても守るから。
はぁ…しょうがないか…母さんみたいに
ならなければ良いんだけど…







































































桜井 千鶴
桜井 千鶴











コロネ
コロネ
やった〜!やったっ、やったっ、やったっ、やったっ、
ポン
ポン
まだ何も言ってないですよ。






桜井 千鶴
桜井 千鶴
心、読みました?
コロネ
コロネ
うん、ごめん…
もしかしてちづるも
こころよめる?
ポン
ポン
読まなくても状況的にわかりますよ。
名前、知られてる…神様の能力かしら。
コロネ
コロネ
そのと〜りっ!
さすがだね!









まぁ、良いか。





桜井 千鶴
桜井 千鶴
じゃあ、これからよろしくね。
コロネ
コロネ
よろしく!
ポン
ポン
よろしくお願いします。



















1236文字です!

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