青木綾乃
- 恋愛連載中オリジナル

『好きなのに言えない』
学校中の女子から人気を集める、クールな王子様・瀬名律。誰にでも優しくいつも余裕たっぷりな律は、まさに完璧な男の子。 そんな律とは正反対に目立つことが苦手で、静かに学校生活を送っている桜井鈴菜。二人の接点なんてほとんどないはずだった。 ある日の放課後、忘れ物を取りに教室へ戻ってきた律と偶然二人きりになった鈴菜。そのとき鈴菜は、みんなの知らない律の優しさを目にする。「瀬名くんって意外と優しいんだ……」 それは、恋の始まりと呼ぶには、まだ小さな出来事だった。けれど放課後の教室で少しずつ言葉を交わすようになった二人の関係は、ゆっくりと変わり始める。 そして完璧に見えた律にも誰にも知られていない一面があった。それは本当は照れ屋だということ。特に鈴菜が近くにいると、なぜかいつもの余裕がなくなってしまう。どうして彼女のことが気になるのか自分でも分からない。 まだ恋だと気づいていない律。そんな律の変化にも気づかず、少しずつ彼の優しさに触れていく鈴菜。やがて芽生える恋心と初めて知る嫉妬。 クールな王子様がたった一人の女の子にだけ見せる甘い顔。これは、不器用な二人がゆっくりと恋を知っていく甘くてじれったい青春ラブストーリー。 ー 15,110文字
016日前恋愛連載中オリジナル
あの日の君が隣にいる
私と彼は、幼なじみだった。 小さい頃からいつも一緒で、隣にいるのが当たり前だった。けれど、ある日突然、その関係は崩れた。何の前触れもなく彼はいなくなり、それから私たちは一度も会うことがなかった。 気づけば私は高校生になり、新しい毎日の中でも、心のどこかにぽっかりと穴が開いたまま過ごしていた。 そんなある日、テレビのニュースが彼の名前を呼んだ。 胸キュン少女漫画の実写映画に主演し、一躍時の人となった彼。いつの間に芸能界に入っていたの? 何も教えてくれなかったんだね。画面越しに見る彼は、昔の面影を残しながらも、まったく違う世界を生きているように見えた。 それからしばらくして、私の高校に彼が映画のロケで来ることになったと聞いた。まさか、と思った。遠い存在になってしまった彼と、ここで会えるなんて――。 正門前、大勢のスタッフに囲まれて歩いてくる彼の姿を見た瞬間、胸が高鳴った。視線が交わったとき、彼の足がぴたりと止まった。周りの喧騒が遠くに消え、ただふたりだけの時間が流れた。 彼はゆっくりと私の方へ近づいてくる。華やかな世界にいる彼と、普通の高校生の私。その距離はあまりにも遠く感じたけれど、彼が私の目の前で立ち止まり、柔らかく笑いかけたその瞬間 止まっていたふたりの時間がゆっくりと動き始めた。 なぜあの日彼は去ったのか、その答えを探しながらすれ違い、戸惑い、それでも心を近づけていくふたり。幼なじみだったふたりのもう一度始まる恋の物語。 ー 10,614文字
002026/10/15恋愛連載中オリジナル
推しがカッコよすぎてすいません!
私、水野莉乃には、何年も応援している大切な「推し」がいる。 7人組人気アイドルグループ・LUMINOUSのメンバー、天宮朔。 歌っている姿も踊っている姿もふとした笑顔も全部が大好き。 ライブに行けば、いつも遠くから朔を見つめているだけで幸せだった。 「今日もカッコよすぎる……」 そんな私の毎日は、ある日突然、大きく変わる。 偶然の出来事から私は大好きな推し・天宮朔本人と出会ってしまった。 しかも、まさかの顔を覚えられていて。 「水野さんっていつもライブ来てくれてるよね?」 「……えっ?」 憧れの人から名前を呼ばれるなんて想像したこともなかった。 私はただのファン。 そう思っていたはずなのに朔と会うたびに少しずつ距離が近づいていく。 そして、いつしか朔から向けられる視線がファンに向けるものとは違っていることに気づき始める。 「俺のこと、ずっと推してくれてたよね」 「うん……。これからもずっと応援するよ」 「……そっか。でも俺は、もう“ファン”としてじゃなくて莉乃ちゃんに会いたい」 推しとファン。 絶対に交わることなんてないと思っていた二人の世界が少しずつ重なっていく。 これは推しが大好きすぎる女の子とそんな彼女を一人の女性として好きになっていく人気アイドルの秘密の恋の物語。 ー 3,105文字
002026/09/18恋愛連載中オリジナル
『恋のはじまりは、突然に』
高校2年生の真帆は、誰とでも仲良くなれる明るい女の子。同じクラスにいるクールで無口な男子は、女子から絶大な人気を集めているものの、恋愛にはまったく興味がないように見えていた。 ある日、ちょっとした事情から「彼氏がいる」と周囲に嘘をついてしまった私。その嘘が予想外に広まり、どうしようもなく困り果てていたとき、意外にもその彼が声をかけてくる。 「……俺と付き合ってることにすれば?」 こうして2人は、期間限定の偽装恋人となる。最初は周りに怪しまれないための演技だった。一緒に登下校し、名前で呼びは、高校2年生の明るく誰とでも話せる普通の女の子。 一方、彼は同じクラスのクールで無口な人気者。女子から注目されることも多いけれど本人は恋愛に興味がなさそうに見える。 そんなある日、彼女はちょっとした事情から周囲に「彼氏がいる」と嘘をついてしまう。 ところがその嘘が思った以上に広がってしまい、困り果てていた彼女。 そんな彼女に声をかけてきたのは、意外にも彼だった。 「……俺と付き合ってることにすれば?」 「え……?」 こうして2人は、期間限定の偽装恋人になることに。 最初は、周囲に怪しまれないためのただの演技。 学校では恋人らしく一緒に過ごし、帰り道には並んで歩く。 彼から突然名前で呼ばれたり、自然に手を繋がれたりするたび、彼女はドキドキしてしまう。 「……これ、偽物なんだよね?」 「当たり前だろ」 そう答える彼。 けれど彼女には知らない秘密があった。 彼が偽装恋人を提案した本当の理由。 それは以前から彼が彼女のことを好きだったから。 偽物なら、少しくらい彼女の隣にいても許されると思った。 しかし、彼女が他の男子と楽しそうに話していると、どうしても嫉妬してしまう。 「……あいつと、仲いいの?」 「え? 普通だけど……」 「……そっか」 偽物の恋人には、本来必要のない感情。 それでも彼の気持ちは、日に日に隠せなくなっていく。 文化祭、体育祭、放課後、雨の日の帰り道。 一緒に過ごす時間が増えるほど彼女もまた彼を意識するようになる。 そして、偽装恋人の期限が終わる日。 「今日で俺たち終わりだな」 そう言われた瞬間、彼女の胸が苦しくなる。 終わりたくない。 偽物だったはずの恋がいつの間にか2人にとって本物になっていた。 これは、「偽物の恋人」から始まった2人の初恋の物語。 ー 12,084文字
302026/10/06恋愛連載中オリジナル
『君に出会った日、恋をした。』
高校二年生の白石恋桜(こはる)は、おっとりとして少し人見知りな女の子。恋愛には縁遠く、「いつか素敵な恋ができたら」と願うばかりの日々を送っていた。 そんなある日、クラスに転校生の藤井蓮がやってくる。どこか穏やかで、誰にでも自然に優しく気遣える彼の姿に、恋桜は思わず目を奪われる。 放課後、廊下で偶然二人は顔を合わせる。蓮の何気ない温かな言葉と振る舞いに触れた瞬間、恋桜の胸は初めての気持ちできゅんと鳴り震えた。 まだ名前をちゃんと知ったばかりなのに、どうしてこんなにも心が惹かれるのだろう――。彼に出会ったその日、恋桜の小さな恋が、そっと動き始めた。 ー 29,829文字
912026/08/22恋愛連載中オリジナル
『海月のきみに、恋をした』
月島海音(つきしまみお)は、高校2年生。彼女は、ふわふわと漂う海月(クラゲ)が大好きです。 一人の男の子と出会った 名前は朝比奈碧(あさひなあお)。二人の会話は、ほんの少しだけでした。でも、彼の優しい笑顔と、温かい言葉は、海の心に深く残りました。 けれど、彼は学校でも評判の人気者。 いつも笑顔でたくさんの友達に囲まれている、海音とは違う世界の人みたいに思えました。 海音は彼と話したいけれどなかなか勇気が出ません。 もっと近づきたいのにどうしたらいいかわからない。 そんなもどかしい気持ちを抱えながらも二人は少しずつ、ゆっくりと距離を縮めていきます。 海月が水の中で揺らめくように海の恋心もふわふわと形を変えて大きくなっていきました。 「この気持ちは、いつか彼に届くのかな?」 これは、海月みたいに繊細で、でも確かに存在する初恋。ひとりの女の子が恋を知り、少しずつ勇気を見つけていく甘酸っぱい青春ラブストーリー。 ー 9,511文字
212026/07/24恋愛連載中オリジナル
雨上がりの空に消えていった君を私はまだ探している
雨上がりの空に伸びる、一本の飛行機雲。 水たまりに映る青空がゆらめく街角、彼女は傘をたたみながら彼の横に立った。土曜の午後、買い物途中で立ち寄った大通公園のベンチに腰をかけ、二人は何も言わずに空を見上げていた。雨上がりの空はいつもよりも澄み切っており、遠くに残る雲のかけらが宝石のようにきらめいていた。 「今が一番きれいなんだけどな」 彼がそっと囁いた。 指差す先には、真っ直ぐに青空を横切る白い筋が、まるで天辺に描かれた手紙のように細く長く続いていた。湿った風が並木道の木々をそよぎ、新緑の香りと土のにおいが空気に混ざる。彼はカメラを構えていたはずだったのにいつの間にかシャッターを押すことも忘れ、ただぼんやりと空を見つめている。 「あとで見る」 彼女は軽く笑いながら返し、手元のスマホ画面に目を落とした。友達から送られてきたメッセージが点滅しており、「今から集まるよ」という文字が並んでいた。「急いで帰らなきゃ予定があるの」と言い残し、彼女は立ち上がると彼の肩をそっと叩いた。彼は少し残念そうな顔で頷き、そのままベンチに座ったまま、遠くの空を見つめていた。 「また今度、一緒に見ようね」 彼女が振り返った時、彼はそう言って小さく手を振っていた。その笑顔が、いつも通りの温かなものだったから、別れが特別な意味を持つとは夢にも思わなかった。 それが、二人の最後の会話になるとも知らずに――。 夜の七時過ぎ、鳴り響く電話のベルが静かな一室を切り裂いた。着信表示にあった彼の母・美沙子さんの名前を見た瞬間、彼女の背中に冷たい気配が這い上がる。受話器から伝わる声は震えており、言葉に詰まる度に、壊れそうなほどの沈黙が彼女の耳元に迫ってくる。 「事故だって…交差点でトラックと衝突して…」 美沙子さんの声が途切れた。その数秒の間、彼女の脳裏には何も浮かばなかった。ただひたすらに、先ほど見た彼の笑顔が甦るばかりだった。病院に運ばれたものの、間に合わなかったという後半の言葉が、遠くの雷鳴のように聞こえた。 部屋の蛍光灯がまぶしく感じられる。彼女はスマホを掴み直した。画面には彼から三十分前に送られたメッセージが残っていた。添付されている写真には、あの時の飛行機雲が鮮やかに写っており、青い空の中で白い筋が輝いている。「本当にきれいだよ。君にも見せたかった」 ー 3,491文字
112026/04/21


