「 おつかれー 」
「 まぁしょうがないよな、うん、だってざっきゅんだし 」
「 あのざっきゅんだからな… 」
「 翡翠川が初手必ず出てくるの本当に心臓に悪いから勘弁してほしい 」
「 解説さん羨ましぃぃ!! 」
あの、皆さん好き勝手言ってますけどね…?
実際にここに来てみろ地獄だぞ…。
無理、天国過ぎて殺しに来てるんだけど…。
「 新たなパワーワード 」
「 と言うかスマホの充電大丈夫か 」
あ、そっか、スマホスマホ…。
……大丈夫ですね、充電減ってません()
「 …え? 」
「 いや、流石に1%ぐらい減ってても… 」
減ってません()
半永久的にこれライブ配信状態が続きますな…。
え、これお風呂どうすんの…?
「 お風呂…まさか 」
「 ごくり 」
あ、普通に配信一旦停止できるわ。
「 残念 」
「 なんだそうなのか 」
「 良かった… 」
うーん複雑な気持ち()
視聴者変態多いな…知ってたけどさ。
まぁ年齢層的にも悪ノリ世代多いしそもそも私が変態的にオタクだからしょうがないね!!
「 原因がよく分かってるようで何より 」
「 全ての元凶は解説さんだな 」
取り敢えず幻戦の原作知識を思い出しつつ整理するか。
先ず、主人公の花園花恋。
希少な能力を持っており、その能力に目を付けられ王宮に売り飛ばされた女主人公だ。
能力の話は後でするとして、父は事故死、姉や弟は病死し、母と花恋だけで生活して3年。
王宮から花恋を売ってくれという話が出て、母は反対する事無く承諾。
花恋は王宮の現女王郷羽様の娘、一条 花恋となり、Prologueが終了する。
3日後に控える契約と、翌日行われるお披露目会。
そこで私は隠し攻略対象や攻略対象たちと顔を合わせる事となるのだが…。
「 俺はざっきゅんと妹ちゃんのコンビが好きだな 」
「 というか婚約するなら姉だけはやめてくれ 」
「 駄目だあの姉に任せたら世界が滅ぶ 」
「 別の誰かと婚約させるか妹ちゃんか花恋かだねぇ 」
ふっふっふ、皆さんもしかしなくとも【 世界の太陽 】の称号を手にしていないんだな…?
全くも~、幻戦の3割は損してるよホントに~。
タイトルの太陽シリーズは全部で5個!
その内3つは完ハピでしか手に入らないとしても、
【 太陽の救世主 】と【 世界の太陽 】は取っといて貰わなきゃ~。
「 完ハピで3つも手に入るって何??? 」
「 世界の太陽挑戦してるけど条件が中々揃わん 」
「 確立に左右されるんだよホント…!! 」
「 せかたいとれない! 」
しょうがない、どうせ3日暇だし攻略方を話していきますか!!!
近い内に動画上げる予定ったしね~。
「 よっしゃ待ってました! 」
「 お願いしま~す!! 」
何も無く3日後
「 あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!おれは!おれはなんてことを!!!!! 」
「 罪悪感と後悔が凄い…あくやくなんていってごめんなさい… 」
「 無理ちょっと待って泣いた大泣きした母親にドンびかれた 」
「 聞いて無いって…それは聞いて無いって… 」
「 2日前来れなかった人たちがついさっきまた攻略法教わって泣いてる構図受ける 」
ね?
【 世界の太陽 】は絶対に取っとかないと損するんだよ。
あ、ちなみに完全ハッピーエンド迎えるなら基本全部のタイトル回収しておくと良いよ。
それだけでストーリーの深みがグッって出るから。
というか今日か。
なんだかんだで此処での生活も悪くないな。
ご飯美味しいし()
ノックぐらいしろや()
「 まぁ、歌聖の性格こんなんだから… 」
「 しょうがないよねまだ部外者だもん… 」
わぁおドレス()
絶対高い奴だ引き裂いたりなんてしたら首が簡単に吹き飛ぶ…。
というか本当に、本当にこれ私が来て大丈夫なのか…。
まぁ着るか、ちゃんと配信停止してから()
「 ちぇ 」
ちぇじゃない。
やっぱり広い。
可笑しい規模が。
何でこんなすらすらと歩けるんだよおかしいだろふざけんな。
いやふざけんなどころの話じゃねぇなマジで。
「 現実でこれを体験してるとかすごいな… 」
「 俺覚えるのに3年はかかる 」
「 10年住んでも覚えられる気がしない 」
「 広すぎだろ落ち着かんわ!! 」
いやマジでそれ。
私の部屋も本当に簡素だけど地味に広すぎて最初の2日はほぼ寝れなかったよ()
3日目にもなると睡魔が勝ったけど()
コンコン
「 リアル花恋だ…! 」
「 え、すげぇ演劇部でもやってた? 」
やってないやってない()
オタクの力舐めんなよって奴だよ。
それよりも、母上今日ご機嫌だな。
お、契約書ってこれか。
なんかモヤモヤしてるのが見えるんですがそれは。
「 これあれでしょ、ストーリーにも挿絵で入ってた 」
「 魔力だ! 」
「 花恋の魔力認識能力は健在なようで 」
視覚化出来るのは第一王女除けば花恋ともう一人の攻略対象のみ。
感じる事が出来るのは沢山いるけどね。
ただ魔力しか見えないってのが花恋の欠点だったっけ。
えっと、名前を書く時は花園花恋だよな、まだ。
「 そうそう 」
「 この契約結んだら一条花恋になるんだよ 」
「 いやぁ花恋かわいい 」
契約書光るんだよね。
契約出来た証みたいな。
魂を鎖で縛られる感覚って作中では表現されてたけどなんとなくわかる気がするわ。
「 まぁ魂情報を書き替えるとか意味不明だもんな… 」
「 花恋(何…この…魂を鎖で縛られるかのような…) 」
「 花恋(生きていた全てが、封じられる様な感覚は…!) 」
「 それだ 」
それだわ。
リアタイしてるんだっけ。
ありがとう凄い助かる。
一条花恋、それが花恋の第二の名前。
この先花園花恋を思い出せることは少なくなる。
それがこの契約の無い様だ。
誰も気付かないぐらい、ちょっとずつ記憶を封じられていくから。
現実の境界線が、あやふやになっていくから。
…やっぱり完ハピクリアしないと事実伝えられないの悲しいな。
「 完ハピに一体どれだけストーリーが詰め込まれると言うんだ… 」
「 まぁだって公式が絶対無理とか言ってたし… 」
普通のストーリー攻略の3倍は時間かかると思った方が良いよ。
やろうと思えば巡回1回だけで済むぐらいには全部のストーリー見れるから。
「 えぐぐ 」
湊くんのキャラ変に花恋が困惑するのも3桁以上見てるからなぁ。
今更吃驚はしないんだけど()
「 契約を交わせば忠誠を誓う対象になる 」
「 ちゃっかりしてるよなぁ湊 」
「 歌聖普通に攻略対象に欲しい 」
騎士団の団員の中でもそこそこ高い地位にいて、
現在花恋のお目付け役を任されているのが湊だ。
まぁ本当の目的は護衛なんだけど、
あの態度だと護衛する気あるのか分からなくなるよね()
「 というかこの後ってルート変更じゃない? 」
「 どっち選ぶんだ? 」
「 完ハピ攻略1回目ドーン 」
あ、そうだね。
そうそう、此処の大扉の前で立ち止まって。
「 花恋/凄く立派な扉… 」
「 湊「何かございましたか?」 」
「 カレン はい、こちらには何方が住んでいるんですか? or 」
「 「いえ、何でもございません」かだな 」
お、凄いみんなの台詞の書き方が違うから微妙に読みにくい()
そうだね、んじゃ原作通り進めますか。
ちなみに前者選ぶよ~。
「 前者なんだ 」
「 生存率自分から下げていくスタイル 」
「 生存率下げた方が特殊ストーリー見やすいしな 」
そういうことそう言う事。
この後湊がそれをあの人に報告して、花恋の好感度がガクッと下がるんだけどね。
一条の皆は全然気にも留めて無いっていう面白い話があるんだよね~。
まぁみんな知ってると思うけど。
「 初見で騙されたんだ 」
「 俺は初見で騙されてそこから騙され続けてた 」
「 せかたい取ったら騙した上に騙されてたって分かっちまうのが本当に辛い… 」
あれなんか予想外の方向からダメージ受けてる皆…?()
いやまぁ兎に角、そんな事よりも大事なイベントがこの後あるんだった。
披露宴のスケジュール調整…。
地味に面倒だけどちゃんと話聞いておかないと困るんだよなぁ…。
「 ふぁいと 」
「 ぐっばい 」
おまえらぁぁ…。
そして翌日
やばいヤバイヤバイヤバイヤバイ。
緊張どころじゃない…!
「 あー、まぁ頑張れ 」
「 周りからの印象は最悪だが 」
「 現実だと考えると辛い… 」
いやそれもそうだけど!
そうなんだけど!
そうじゃなくて、攻略対象者含めた数多くの美男美女に耐えきれる気がしない!
不味い不味い不味い、でも披露宴で気絶なんてしたら首が吹っ飛ぶだろうし。
それに花恋以上に美人姉妹が居るんだ、しかも姉になるんだ、慣れなきゃこの先生きていけない!
死ぬ!!!
「 そっちかーい 」
「 まぁ確かにな 」
「 というか地味に初登場ですね美人姉妹 」
「 ははは、視聴者のSAN値を意図も容易くえぐる事で有名な姉と… 」
「 視聴者を尊死させることで有名な妹かぁぁ…ふふふ… 」
「 キャーッキャッキャッキャッキャッキャ 」
「 公式が現れた() 」
いやだって真面目に、真面目にどうしよう。
あぁもう扉がすぐ目の前。
あああちょっと湊さん扉開けるの早くない、ねぇ待って心の準備がッ
来た来た来た来た、ヤバい。
既に顔面国宝が死にそうでパパイヤだわ父上。
「 駄目だもう語彙力が飛んで行ってしまった 」
「 待ってまだちゃんと目視出来る位置に居ないのに心臓がバクバクするんだが() 」
「 可笑しい、オーラが、纏ってるオーラが違うぞ… 」
やばいヤバイヤバイ。
風に靡くその白銀髪が本当に綺麗過ぎて。
無理、無理見てられない。
あああ青空の様な碧い瞳とルビーの様な真っ赤な宝石がァァァァッ
天使。
「 SORENA 」
「 いやそりゃかわいいの代表格遥たんですから() 」
「 遥たんしか勝たん 」
「 俺はせかたいを攻略した事によって晴を推す 」
「 晴も可愛いだろうがよ!!! 」
おっとイケナイイケナイ。
説明しましょう何時も通りに!
一条家の第一王女、この国を継ぐ姫君であり、
この国で一番美しい美少女とされるこのお方!
一条 晴様!!!。
群青を秘めた淡い碧色の瞳、生まれ持った天性の白銀髪。
遺伝子なのか15歳にして170を超えている母上寄りの高身長。
何を食べても太る事の無い抜群のスタイル!
全女性が憧れる最高の容姿を手に入れた奇跡の子供とも言われています、一条晴ちゃん!!
何を隠そう私の推しだ。
箱推しだけど誰か選ぶなら晴ちゃんともう一人だ。
ちなみに悪役なんですけど(((
「 それも根っからの悪役令嬢だからな… 」
「 唯一生き残るのはバッドエンド、
ハッピーエンドでも他のバッドエンドでも国外追放か処刑でさよならだ 」
「 でも結構敵に回す発言多いから人気投票とか下位なんだよな… 」
「 まぁしょうがないと言えばしょうがないが 」
「 でもせかたい攻略しちまうと考え変わるんだよな… 」
そしてその晴の双子の妹、花恋と同じ癒し枠!!!
生まれた時からのアルビノにしてまるでお人形の様に可憐な美少女。
姉によく似た顔立ちと、姉とは正反対の綺麗な真っ赤な瞳が何よりも素敵!!
一条 遥ちゃんです!
この子もまた超絶可愛い上にお姉ちゃん大好きっ子でねぇぇ。
うへへへ高身長のお姉ちゃんに必死でついて行く遥ちゃんがほんと可愛いんだふふふ…。
「 マジでその身長差は神だと思う 」
「 うふふふふふふふふ 」
「 てくてくはるかちゃんがかわいいんだよぉぉぉ 」
「 あんな妹欲しい… 」
「 もうほんと一条姉妹好き 」
遥ちゃんは幻戦人気投票で7位を勝ち取った人気者ですからねぇ。
晴ちゃん25位だけど()
もうほんとこの二人と傍に居てこの二人が吐いた空気を吸えるっていうだけで幸せ…。
無言無表情もお美しい…。
けどちょっと怖い()
サン、サングラス外してください…。
その綺麗な目を見せて…うふっふふふうふふ。
「 不味い厄介変態オタクモードに… 」
「 にしてもほんと綺麗な顔立ち…心奪われた… 」
「 これが現実に居るって…何人が恋に落ちたのやら 」
「 視聴者数は増えてるのにコメント少ないのはそう言う事だろうね 」
「 睨まれてるって勘違いした新参者も多いよなぁ… 」
まぁ実際に花恋を嫌ってるのは晴じゃなくて…。
「何よあの庶民…」
「庶民の子なんでしょ?髪色も全然違うのに…一体どうして…」
「いくらつぎこまれたのかしら…」
この披露宴に招待された他の貴族たちなんですけどね☆
いやぁこうしてみると美男美女ばかり…。
あらやだ凄い同情と嫌悪の目が向けられているわ()
「 良くも悪くも信頼と信用第一の国だから… 」
「 信頼を勝ち取るまでは戦争だってザキも言ってたしね 」
「 この国が少しでも、国民が暮らしやすい世界になってほしいんだ、俺は ですね 」
「 あぁぁ相棒ぉぉぉ… 」
ほんと相棒ルート良いよね私も大好き。
というか推しカプの内のひとつなんだよな。
まぁ今はそれどころじゃないんだけど…。
くいくいっ
んぉ?
可愛い。
え、何この子超可愛い。
お姉ちゃんが付いてるからねって何?
え???
何そのドヤ顔推せるわ推してるけど。
全キャラ推してるけどホントかわいい。
きょろきょろしてるから周りの目を気にしてるって思われたのか。
え、好き。
「 鼻血が… 」
「 あれれ服が一瞬で真っ赤に… 」
「 いやぁぁぁ天国からのお迎えだ… 」
「 はるかたんが花畑で微笑んでいるわ… 」
妹が出来て嬉しいんだなぁ…。
微笑ましい…いや微笑ましすぎて微笑ましい…。
好き()
「庶民のくせに」
「遥様もあんなのに構う暇があったら…」
「そもそも遥様は庶民舌ですしね」
「お似合いなんじゃないでしょうk」
「「 おい 」」
「 え、え?何のイベント? 」
「 何これ知らないちょっと待って!? 」
「 あ~俺知ってる~俺は勝ち組 」
「 昨日と3日前に居た組は見れるだろ 」
そう、これは完全ハッピーエンド攻略に欠かせない特殊イベント。
【 世界の太陽 】のタイトルを手にしているという条件下でのみ発生する特殊イベントであり。
このシーンに何人もの人間が葬られてきた。
だって、それは。
かっこいいいいいいいいい!!!
もう無理!!!
好き!!!
大好き!!!!!
「 待て待て待てなんだ今の!? 」
「 え、ちょ、え?? 」
「 今とんでもない、え、い、え!? 」
「 すげぇ…挿絵と現実じゃこうも違うのか… 」
「 何この二人カッコ良すぎだろ泣いたわ 」
「 え、今の何ですか…? 」
これこそが特殊ストーリーその1!
ちなみに少年少女戦記でも見れるよ!
題名は「 今何と? 」、ザキと晴がバリクソカッコイイんだよマジで!!
普通にせかたいクリアしてる人は見た事あるんじゃないかな。
「 あるある 」
「 マジで最初に視た時カッコ良すぎて死んだ 」
「 今も死んでる 」
「 何で喋れてんだお前 」
ははははは…これだから幻戦は最高なんだ…!
一条 晴
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。