第25話

夏合宿 2日目
165
2023/01/09 02:52
志麻
お前らぁ!!行くぞぉ!!
朝は志麻先輩の叫び声で起きた


朝からよくそんなに叫べるなぁ……


俺は目を擦りながら起き上がった
坂田
んぅ~…行くってどこに?
志麻
決まってんだろ、海や海
志麻先輩は俺に「なに言ってんだこいつ」みたいな視線を向ける


いやなに言ってんだはこっちのセリフや!!


え?なにこの人、朝っぱらから海行くとか頭いかれてんとちゃいます?


他の部員はあきらめた顔して起き上がってる


俺とあなたの名字は何が起こっているのか分からずボーッとしていたら、先輩に肩を叩かれた
バスケ部員
諦めろ坂田、毎年こうなんだから…
先輩の声から謎の恐怖を感じた


なんか嫌やな~…
坂田
行くしかないか…あなたの名字行くで
俺はあなたの名字と一緒に海へ行こうとした


でもそのあなたの名字から返事が帰ってこない


あなたの名字の方を見ると、どこかを見つめて寝ぼけておった
坂田
?あなたの名字?
もう一回呼んでみても返事がない


まだ夢の中なんか?


俺はしょうがなくあなたの名字の体をブンブン揺さぶった
坂田
おーきーろー!そろそろ起きんと怒るで俺
揺さぶってると突然あなたの名字がこっちを向いてきた


そして俺の顔に手を当ててきた
坂田
!?/////
あなた
もちもち…んふ//
そうやったぁぁ!!!!


こいつ寝起きこんなんやったぁぁ!!///


あなたの名字に顔を触られて鼓動が速くなるのを感じる


なんなんやこいつは…!////
坂田
おぉ、おい//あなたの名字?///
声が震えながらももう一度呼びかけると、今まで合わなかった目と目が合った
あなた
!?/////なにやっってんだよおーまーえはぁー!!!?!///
ベチンッ!


目が合った途端、俺はなぜかあなたの名字にビンタされた
坂田
いっっ…たぁぁ!!!!
あなた
この変態!!///
坂田
はぁ!?お前がやってきたんやろ!
叩かれて右頬が赤くなってるのを感じる


なんで俺が怒られなきゃアカンの!?


「変態!!」と叫ばれたのはもちろん人生初や


なんだか電車で痴漢したおっさんの気分やな……


俺が痛がってると、あなたの名字は立ち上がって寝室から俺を置いて出てった
あなた
…なにしてんだよ、行くんだろ
さっきの出来事をなんでもなかった顔してあなたの名字は俺にそう言った


せっかく起こしてやったのにぃ!!


なんなんあのすました顔!


まだほっぺた痛いし…


俺も頬をおさえながら海へと向かった


今日の練習であいつぼこす……

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