第26話

真夏の地獄…
161
2023/01/27 11:44
海にはたくさんの家族連れやカップルがおった


海の家もそのおかげで忙しそう


周りがキャッキャ遊んでいる中俺らは砂浜で永遠と走っとる


そのおかげで俺は今にも死にそうや
坂田
これぇ…いつまで走るん…?
バスケ部員
坂田ここでそんなんだったら保たないぞ~
坂田
うぇ!?まだメニューあるんスか!?
バスケ部員
これ終わったら次は筋トレ、その次は昼飯挟んでまだランニング……
先輩はこの世の絶望だと言わんばかりの顔をした


馬鹿なのかバスケ部は?


海があるのに砂浜でひたすら筋トレ&ランニングって学校でもできるやん


このランニングだって終わりが見えんし……
バスケ部員
海にすら入らせてくれないしな~せめて海水浴びたい!
先輩の気持ちに激しく同意する


俺も海水あびてぇよ…


俺らが話ながら走ってると突然前の人が走るのをやめた
志麻
お前ら…うるさい!なに喋ってやってんだ!?
先頭を走ってた志麻先輩に怒られてしまった


だって海は入れなくてイライラしてんだもん!……というのは心にとどめて俺は黙った


すると、部員の1人が声を上げた
バスケ部員
先輩!俺ら海に入りたいんです!こんなランニング、学校でもできるじゃないですか!!
お!良く言ってくれた!


それに続けて他の部員も「そうだ!そうだ!」と言いだした


海騒動を見た志麻先輩とセンラはため息をこぼした
センラ
はぁ…あんな?これだって意味あってやってんねん
志麻
そう。お前ら分かってないやろうけどこれは普段のランニングとは鍛えてるところが違うねん
鍛えているところが違う…?
志麻
普通の床と土に比べて砂浜はとても走りにくい。速く走るためには足裏にグッ!っと力を込めて走らんといかんやろ?
センラ
ここで足の筋肉鍛えとったら試合中力入れたら速く走れると思うねん
志麻
だから!こうやって走ってんの!分かった!?
う~ん…長々と話されたからだいたいのことしか頭に入ってこんな()


でも分かったことがある


意外と志麻先輩考えてメニュー作ってんやな


確かにいつもより走りにくいからバテるのが早い…


あんなに海海騒いでた俺らだが、志麻先輩とセンラの話を聞いたらなにも言い返すことができずにただただ頷くことしかできんかった


と、ここで1人の部員が喋り出した
あなた
志麻先輩、自分から提案があります
志麻
ん?なに?
あなた
少しだけ海で遊ぶ許可が欲しいです。息抜きがあればみなさん今後の練習を頑張ると思うので……
まさかの救世主や…


今ならあなたの名字がとても輝いてるよう見える!


それに付け足すようにセンラが言った
センラ
いいんやない少しぐらい
志麻先輩はしばらく眉を寄せて悩んだ


頼む!俺らは海に飢えているんや…!
志麻
うーん………まっいいか
坂田
よ…
バスケ部員
よっしゃぁ!!!!!!
海へ入れる許可が出た俺らは肩を組み合って喜んだ
志麻
たー!だー!し!
お前ら肺活量鍛えるために泳げ
坂田
えぇ~!
ここまでくると志麻先輩って部活バカじゃないかと心配してくる


でも海に入れるならしゃーなしやな


この時用に水着持ってきてよかったぁ~


そうして今日は急遽自由行動になった

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