仰ぎ見る星の声に捧ぐ
「さあ、来たれ、小さな星辰よ、どうか歌っておくれ。」
猫屋田茉莉——ごく平凡な女子中学生。彼女の唯一の取り柄は、ステージ上で星辰のように輝く歌手、ユラへ向けられる、全ての熱愛と憧れだった。彼女の夢はあのような存在になることだったが、自分は永遠に仰ぎ見る側の人間でしかないと確信していた。人前で歌う勇気すらなかなか持てないのだから……なぜなら彼女は、恥ずかしい秘密を胸の奥深く隠していた。それは、可愛らしい外見とは裏腹に、男の子のような声。そのため、彼女は舞台下の影に永遠に留まることを選び、この自卑感に満ちた「体裁」を守ろうとしていた。
中学二年生が始まり、クラスメイトが皆、青春を謳歌するために部活に入部していく中、茉莉だけが空白の入部届を握りしめていた。放課後の夕暮れ時、彼女は校内最強バンド「Starlight」のギタリスト、久保詩音とベーシスト、小林千夏に廊下で立ち塞がれるまで……
ー 14,547文字
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update 2025/11/16