シャークん視点
ピロンっ!
……ん?あ、broooockからだ。
なんの連絡だろう…てか、大丈夫かな、broooock。
あんなに辛そうだったんだからなぁ、……。
俺は既に手に持っていた携帯でbroooockから送られてきたメッセージを表示させる。
シャークん、ぼくこわい
どういうことだ…!?
怖い…?
やばい、物凄く心配になってきた。
幸い、この前broooockん家に遊びに行ったから場所はわかる。でも行っても…!
いや、好きな人が何かに怖がってるんだ。
……隣に行かないと。
俺はbroooockん家まで走った。
ぴんぽん押しても、誰も出てこない。
ドアは……あれ、鍵あいてる。
ちゃんとしめないと……じゃなくて、申し訳ないけど入らせてもらおう。
ぎゅっ!!
まって、俺のことが好き?
ってことは……
俺はbroooockを抱き返して、broooockの頭を俺の肩に乗せるようにして頭を撫でる。
broooock視点
な、……ぇ、……
シャークん、僕のこと好きなの…?
僕はシャークんの肩から体を起こす。
同時に、シャークんの糸と僕の糸が光った。
なにこれ……?
シャークんの左手を手に取る。
僕は右手の小指に糸が巻きついてるけど、シャークんは左手に巻きついている。
シャークんの左手と僕の右手を見ていると、
光っていた糸が切れる。
そして、僕とシャークんの糸が__
無理やりに結ばれた。
つなぎ目はめちゃくちゃになっているが、固く結ばれている。
これじゃあ、無理やり繋いだ運命の糸じゃん…w
「「付き合ってください」」
どちらからともかく、シャークんの頭と僕の頭の距離が縮まっていく。
やばぁい、……シャークんと繋がっちゃった…!
嬉しすぎる……!
萌美……シャークんは僕のだから!
もう気持ち悪いとか言われてもシャークんがいるから……!
僕と繋がってた子、他の人と仲良くなってね!!!
母さんは、7時に帰ってきた。
………大分遅いね!?
翌日
いやぁ、なんか……学校行くのドキドキするなぁ…!
付き合って初めての弁当…頑張ろう!!!
シャークんと僕は手を繋ぐ。
やばい、みんなの視線が……。
萌美、もうダメだよ
僕のシャークんだもん!
あー、萌美は朝見てなかったのか……僕らのこと
どうせ告白とかだろうなぁ
よりよって今かぁ〜!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。