第19話

真逆な僕達18
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2024/06/29 05:00 更新
西畑side
スタートラインに立つ。

いよいよ、この時が来た…。

騒がしいぐらいの盛り上がりの中、
僕の緊張はだんだんと高まっていく。

僕は、第1走者。

僕がスタートダッシュをミスれば、
あとの3人に迷惑がかかる。

それだけは避けないと…。
「ふぅ…めっちゃ緊張する…」
周りを見渡す程の余裕はない。

こんなにも目立つ競技に出たのはこれが初めてだから。
『オンユアマークス、セット!』
先生の掛け声と共に静まりかえる。

今までの練習を、
流星くんの応援を、
クラスのみんなの応援を、信じて。
パンッ
ピストルの合図共に、一斉に走り出す。

会場も盛り上がっていく。


クラスのみんなの前を通る瞬間、

僕に向かって、みんなが声援を送ってくれていた。
『西畑くん!頑張ってーっ!』

『西畑っ!いけるぞ!!』

『ファイトーッ!!』
その声の中から、一番鮮明に聴こえたのが…
大西「大ちゃーんっ!!!頑張れーっ!!!!」
みんなと言っている言葉は同じなのに、

すごく鮮明にはっきりと聴こえた。


その言葉達を糧にして僕は最後まで走り切って、
バトンを繋いだ。
















結果は、8クラス中3位。

中々の好成績ではあるけど、少し悔しかった。

せっかくなら1位を取りたかった…。

きっと僕のスタートダッシュで、
1位を最初に取れなかったからだろうな…。
『大吾っ!お疲れ様っ!』

『スタートダッシュめっちゃ良かったで!!』

「え…?」

『“え?”じゃないよ〜笑』

『大吾が1位ギリギリまで攻めてくれたから、
 俺らなんとか3位取れたんやで?笑』
 
『大吾のおかげや!』

「そんな…僕より3人のほうがすごいよ?」

『大吾もすごいっ!』

『な、みんな?』

『そうやで〜!みんな頑張った!笑』

「…ふふ、そっか…笑」
このクラスの人達は、びっくりするぐらい優しい。

こんなにも僕が褒められて良いのだろうか…。

もったいない過ぎるぐらいに褒められている気がする…。
大西「大ちゃん、!」

「流星くん…笑」

大西「お疲れ様っ!!めっちゃすごかった!!」

大西「あんなにも速いんやね!?びっくり!!」

「そんなに…笑?」

大西「そんなにだよ!!」

大西「大ちゃんは、もっと自分に自信持とう?笑」

「…それができたらなぁ…笑」

大西「いきなりは難しいよね、笑」

大西「でも、素直に喜んでいいんだよ?」

「…流星くんがそう言ってくれるなら…頑張ってみる笑」

大西「ふふ笑そう?なんか嬉しいなぁ〜笑」
僕のその言葉で、嬉しそうに笑う流星くん。

その姿を見ていると僕まで笑顔になる。


こんなこと…はっすんぐらいでしかなかったのに。

陽キャに対してはこんなこと起こらないはずだったのに。

流星くんは何か特別だ…。

僕の中にあるこの少し暖かい気持ちは、
一体なんなんだろう…。


今月は一回だけの更新とさせてください💦

ちょっと忙しくて…!!

代わりに7月にたくさん更新します!!

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