第4話

浅草の破壊王
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2021/07/28 14:20 更新
紅丸は空に昇る煙を見上げ呟いた。
新門紅丸
あれか……
近くの隊員に問いかけた。
新門紅丸
どいつだ?
隊員(第七)
派手好きのカンタロウが!
新門紅丸
さっき飲みに誘われたばかりなんだが……
紅丸と隊員が話し終わるとあなたが紅丸の隊服を引っ張る。

それに気づいた紅丸は、あなたの方を向いた。
あなた
あなたの一人称も……手伝う
そう言われ、紅丸は答えた。
新門紅丸
…手伝ってもらったとこで、むしろ足手まといだ。
分かったら、紺炉達んとこ戻ってろ。
あなた
………ん。
手伝いを拒否され少し落ち込むあなた。
拒否された以上することはないので、渋々といった感じで紺炉達の所へ戻ろうと歩き始めた。
紅丸はそれを見届けると、右だけ着物の袖を脱ぎ、また隊員へ話しかける。
新門紅丸
避難はすんでるな?
場所は?
隊員(第七)
隊員の連中が目印に纏を立ててます!
パッパッパッと纏が風を切る音が聞こえ始める。
新門紅丸
三丁目のカンタロウが"焔ビト"になっちまった!!
始めるぞ!!祭りだ!!
森羅日下部
何をする気だ……
聖陽教の弔い方と雰囲気から違い完全に困惑している第八の面々。
紅丸は屋根の上に立ち、纏を力いっぱいに投げる。
森羅日下部
民家ァ!??
そして民家をぶっ壊していく。
隊員(第七)
派手にかましてくれ!!若!!
そして第八の面々は驚きと共に困惑していく。
森羅日下部
こいつら、何言ってんだ……!?
環古達
こんなの第一でやったら厳罰ものだぞ……
今度は纏を使い飛んでいった。
アーサー・ボイル
飛んで行ったぞ……
森羅日下部
あの大隊長の能力はなんなんだ?
次は第七の隊員達が纏を投げる。
とたんに纏は火が絡みついて紅丸の方へ飛んでいく。
火を纏った纏は紅丸の横に間隔を開け並ぶと、
また町へ突っ込み、町を破壊していく。
森羅日下部
また町を……!!
アーサー・ボイル
どうなってんだ…着火させて、炎の操作をしているのか?
茉希尾瀬
纏に何か仕掛けがあるんでしょうかね……
めちゃくちゃですよ。
紅丸の能力に関して、考察している第八。
そこに紺炉が口を出した。
相模屋紺炉
若は第三世代の発火能力、第二世代の炎の操作能力の両方が使える。
自由自在に着火して、操作することもおちゃのこさいさい。
唯一無二の煉合消防官だ。
その会話を紺炉に抱き抱えられながら聞いていたあなた。
不満そうに紺炉の隊服を引っ張ると、
自分の事は忘れたのかと言うかのように人差し指を自身に向け、紺炉を左右非対称の瞳で見上げていた。
相模屋紺炉
あぁ、そういや4年前から煉合消防官がもう1人増えたんだったな。
あなた
ん……
そう紺炉が付け足すと、少し嬉しそうに頷いた。












新門紅丸
よく頑張ったな
鎮魂の最期を見届けたいと頼まれ近くまで来た森羅。
頼んだ老婆が、森羅に話しかけた。
おばあさん
ありがとう。カンタロウの最期、見届けられたよ。
第八の消防官さんには、紅丸ちゃんの鎮魂は荒っぽく見えたかい?

聖陽教に祈りがあるように、町を壊すのも手向けなんだ。
この世の中には、誰しもが“焔ビト“化の炎に恐怖し、死に場所を探してる。

ここの皆はどうせ死ぬなら、紅丸ちゃんに殺されたいと集まっているのさ。
おばあさん
浅草の破壊王、新門紅丸にね……
そうして最後に、あぁ見えて優しいところもあるのだと付け加えていた。
それを聞いた森羅は、やり方は違うが精神は第八と変わらないのかもと思っていた。

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