何とか部屋を出て、自分の屋敷まで辿り着いた。
寝不足でそろそろ倒れそうだ。
屋敷に入り、光の速さで湯浴みと着替えを済ます。
まだやる事も沢山あるが、眠いから後回しにしよう
そうして私は、面を外し、昼間から本格的に寝る体勢に入った。
髪の毛が触られている気がして、重い瞼を持ち上げる。
すると、見覚えのある黒と青緑の髪の毛が目に入った。
そんな的外れなことを言うと、
時透くんは私の髪に伸ばしていた手をそのまま布団と私の背中の間に突っ込み、
半ば無理やり起こしてきた。
そう切実に懇願している私の瞳を、彼はしばらく見つめていた。
そして満足したのか、本題を口にした。
そう食い気味に言い、往生際悪く、再び眠りに入ろうとする。
すると、彼は私が布団をかけようと伸ばした腕をつねった。
すごく痛かった。
最悪だ。
頭を抱えて落ち込む私を、時透くんはじっと見つめていた。
やっぱり基本的にぼんやりしてるんだな、この子。
ぼんやりはしているが、その厳しい視線に私は根負けした。
本日二度目だ。











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!