「気にしなくていいよ!」とは言われたものの、どうしても心配で寝られない。
ふくらさんの寝息が聞こえてくると、目覚めてくれるのかが少し心配になる。
あまりにもはっきりすぎた寝言。
そこから、こうちゃんたちが入ってきても眠りに落ちることはなかった。
どれくらいもがいただろう。
…無意識なのか、意識的になのか、ずーっとふくらさんの頭を撫でてる須貝さん。
カメラ起動して、写真撮りたかったのに部屋を暗くされてしまいました
…
とんでもない事実を聞いてしまった気がする…俺が問達と行った時にはいつものふくらさんに見えたのに…
知らない間にこの人寝るしさぁ!
…まったく、どこまで行っても優しいんだよな
……
乗務中に居眠り…大変申し訳ない…
と言ってもたったの10分。まいっか!
と思った矢先、目の前には不思議な光景が
そこには体育座りで、明らかに「話しかけないでください」オーラを解き放っているふくらさんがいた
そこから何か聞こえてくるけど、時計の音にかき消されてよく聞こえない
「はぁ、ひゅっ、はぁ、」
その音を理解するのに、少し時間がかかった
スマホのライトを照らし、それが幻聴ではないことを確認してからは、ほぼ体が動くままに行動していた
すると、震える手で両手を広げたのだ。
しかも上目遣い…
うわー、やべ。メンタルが…
ずっと不安は残り続ける。でも、その不安を取り除くには動き続けるしかなかった。
…食べなきゃ
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!