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第1話

なんとかなる日
405
2026/03/20 22:00 更新
あなた
やっばいやばい…遅刻する…!
私、あなたの苗字 あなたの下の名前。
東京大学 医学部を卒業した、現在26歳の女です。
あなた
なんっ…で目覚まし鳴らなかったんだよっ…
岡山から上京して早7年。
都会には慣れた筈なのに、
朝の弱さだけは一生変わらないまま。
エレベーターを待つ余裕なんてないから、
階段を全力で駆け上がる。
あなた
今何時…!?まだ間に合う!
そう顔を上げたと同時に、何もないところで躓く。
あなた
26歳…頑張れ、!
息を切らしながら駅の改札で交通系カードをタッチすると、ブブーッと機械音が駅に鳴り響いた。
あなた
あ、残高切れやね
急いでるはずなのに、その事実だけは妙にすんなり受け入れられた。

むしろ、悟った。

私は後ろのサラリーマンに軽く会釈し、
妙に落ち着いてチャージ機へ向かう。
あなた
…なんか、もうどうでもいいかも



そう呟いた瞬間、
視界の端に、見覚えのある金髪がひょいっと入ってきた。
あなた
…乾
あなたの苗字の脳内に、稲妻が走る。
あなた
おーい!乾っ!
振り向いた乾が、露骨に眉を顰めた。
ini
は、あなたの下の名前何してんの
あなた
チャージ中。
ini
それはわかってるけど…
時間大丈夫なの?
あなた
大丈夫じゃない、かも?
ini
だよね
乾は苦笑しつつ、ちらっとスマホを確認する。
ini
俺も時間やばいから、タクシー捕まえようと思ってて。電車、遅延してるらしいし。
あなた
ああ、その手があったか!私も乗せて!
ini
いいよ。——代金は貰うけど。
あなた
あーね?後で払うわ
ini
絶対払ってよ、忘れないでよ
あなた
あー、おけおけ





——-そうして、あなたの下の名前と乾は無事
ギリギリ会社に滑り込みセーフ。

タイムカードを押しながら、思い切り息をつく。

あなた
間に合った〜っ!
デスクに向かう途中、ちょうどコーヒー片手の須貝さんと目が合った。
sgi
おはよう 今日えらい遅かったやん
あなた
おはよーございます!
今日寝坊しちゃったんすよ…
ymmt
そういう日あるよね〜
あなた
いやほんとに気づいたら目覚まし時計止まってて…。電車間に合いそうになかったんで今日はタクシーで来ました✌🏻
sgi
そういえば乾もそうやったな
一緒に来たん?
あなた
ですです
そう答えた瞬間、須貝さんはニヤッと笑う。
sgi
まあ、あんたら大学から仲ええしな。
乾、あなたの下の名前のこと気にかけてるっぽいし?
あなた
そうっすね!まじ乾、感謝‼︎‼︎
私は親指をぐっと立てて、
須貝さんの目の前で満面の笑みを放つ。
sgi
…そこ感謝しちゃうか〜っ
まあそうやね、乾にちゃんとお礼言わんとな
あなた
?はい!


朝から遅刻して、まあ色々とあったけど、
なんだかんだ会社には時間通り着いたし

今日も私の人生ギリギリ踏ん張れてるっぽいな〜

あなた
何とかなる日ってことで…
よし!仕事仕事〜っ
タクシー代は三日後くらいに払いました。

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