𝓼𝓲𝓭𝓮鳴海弦
無理をしていて、生きるのがあんまり上手くない。
あなたを初めて見たのは試験の映像だったがそう思った。
試験の映像を見たのは保科宗四郎の妹が試験を受けたと知ったから。
どうせ大した実力も無いのに家の権力で防衛隊に入ってくるような女だと思っていた。
そんなボクの予想は大きく外れた。
解放戦力が40越えでそれでも満足するどころか“自信”も“希望”も瞳に宿していなく、目に映るのは“絶望”だけ。
そんなあなたの姿を見て僕はどうしようもなく『こいつは僕の元に置いておかないといけない』と思った。
だから無理を言ってあなたを第一部隊に引き入れた。
あなたには才能があった。
僕と同じく長距離、近距離どちらも出来た。
でも、どうしても自己犠牲の精神が働くらしい。
だからちゃんと“自己犠牲”ではなく、“仲間を守れる”ようになったら、小隊長を任せてもいいかもしれない。
僕がいつだってあなたのそばにいられるわけじゃない。
だからもっと自分を大切にしてくれ。














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!