夏準の部屋
夏準side
こんな暗い話にも親身になってくれる
僕はなんて優しい妹を持ったのだろうと常に感じる。
そんな妹は第一後継者の東夏ではなく、何物でもない僕の方を向いてくれている。
僕は幸せ者だ。
一緒に過ごしたい気持ちはあるがあなたの下の名前を巻き込むのは申し訳ない……
あなたの下の名前が嘘を付いていることくらいすぐにわかった。
あなたの下の名前は嘘をつくときは自分の髪を耳に何回もかけ直す癖がある。
そして今、あなたの下の名前は自分の髪をかけ直している。
それもそうだ。パーティのダンスの練習とか、礼法とかあなたの下の名前はとても楽しんでやっていた。
完全にあなたの下の名前の方が精神は年上っぽく、僕はいつもあなたの下の名前の優しさに甘えてしまっている。
僕はつくづくあなたの下の名前の無邪気な笑顔には本音を隠せないようだ。
だから僕は今回も……
だから僕は今回も……あなたの下の名前の優しさに甘えてしまった。
心底嬉しいのにこんな風に言ってしまう自分が憎らしい。
もう僕にとってのあなたの下の名前は単なる妹ではなくなってしまっている。
でも、この気持ちはもう少し隠していたい……











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。