第8話

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2020/05/20 00:29
数日後、俺は真由を呼び出した
真由
真由
えっ?坂本・・・
真由は驚いていたけど・・・・
坂本昌行
坂本昌行
真由、呼び出してごめんな
真由
真由
別にいいよ。どうした?
坂本昌行
坂本昌行
あっ、いや、その・・・俺さ・・・
真由には正直に話しておこうと思った。
真由
真由
えっ?理奈を抱き締めたですって?
坂本昌行
坂本昌行
シー🤫声、大きいよ。
せ、正確には抱き止めただけだ。あいつが転びそうになったから
真由
真由
それで?理奈は?
坂本昌行
坂本昌行
いや、なにもないよ・・・
俺さ、諦めるから
真由
真由
えっ?諦めるですって?
坂本昌行
坂本昌行
もう、疲れたんだ・・・・
もう、こんな苦しい思いに疲れたよ
真由
真由
坂本?
坂本昌行
坂本昌行
和美さんの時には感じなかった苦しさだ。
真由
真由
坂本・・・・
坂本昌行
坂本昌行
こんな俺、カッコ悪いだろ?
俺、これでもすっげぇ後悔してるんだ。
なんで理奈に優しくしてあげなかったんだろうって・・・・
いま、優しくしたって、あいつは、俺のことを思い出すことはもうないかもしれないから
井ノ原快彦
井ノ原快彦
理奈さん!
理奈
理奈
えっ?井ノ原くん?
その頃、理奈の家には、彼氏の井ノ原が、来て・・・
井ノ原快彦
井ノ原快彦
ゼェハァ
大丈夫だった?
理奈
理奈
・・・うん。たまたま、坂本さんが、助けてくれたの
井ノ原快彦
井ノ原快彦
えっ?坂本君が?
理奈
理奈
でも、どうして知って・・・
井ノ原快彦
井ノ原快彦
どうしてなんだ!!
理奈
理奈
えっ?
井ノ原快彦
井ノ原快彦
やっぱり、君の心のなかには・・・
理奈
理奈
えっ?井ノ原くん?
井ノ原快彦
井ノ原快彦
俺、絶対負けないから!今度の試合、坂本君のチームに勝ったらちゃんと、僕のことを見てくれますか?
理奈
理奈
・・・・・
井ノ原快彦
井ノ原快彦
坂本君と、もう二度と会わないと誓ってくれますか?
理奈
理奈
・・・・・
坂本昌行
坂本昌行
俺たちもう、会わない方がいい
彼にはすでにそう言われちゃったし・・・・
理奈
理奈
・・・・うん・・・わかった・・・
井ノ原に、理奈のことを伝えるように真由には井ノ原に、メールを、送ってもらったんだ。
今頃、理奈の家に井ノ原が、行ってるだろう。
真由
真由
いいの?これで・・・
坂本昌行
坂本昌行
うん、いいんだ。俺は、見守ることにしたから
真由
真由
・・・・わかった。もうなにも言わない
坂本昌行
坂本昌行
ありがとな、真由。
真由
真由
それじゃあ、また試合で会いましょう
坂本昌行
坂本昌行
あぁ
理奈には会わない・・・・
そう決めていたのに・・・
和美
和美
・・・・・・
坂本昌行
坂本昌行
えっ?和美さん?
大学の帰りに、和美さんが訪ねてきて・・・
和美
和美
坂本君・・・・😭😭😭
坂本昌行
坂本昌行
えっ?なんで泣いて・・・・
和美さんに、抱きつかれ・・)
和美
和美
坂本君・・・わたし・・・・
坂本昌行
坂本昌行
あ、あの💦💦ここじゃ・・・
和美
和美
わたしのこと、まだ、好き?
坂本昌行
坂本昌行
えっ?何言ってるんですか
真由
真由
理奈!じゃあね
理奈
理奈
うん、バイバイ
和美
和美
わたしと付き合って
坂本昌行
坂本昌行
えっ?
さらに抱きつく和美さん・・・
それを・・
理奈
理奈
坂本さんと、和美先輩?
理奈に見られていたなんて・・・・
理奈
理奈
なんであの二人が?
真由
真由
あれ?理奈?どうしたの?
理奈
理奈
真由、私、今日は、バスで帰るね
真由
真由
えっ?なに?どうしたの?突然・・・
理奈
理奈
もう、会わないと思っていたのに・・・
真由
真由
ちょっとぉ~!理奈?
坂本昌行
坂本昌行
と、てにかく、落ち着いてください。話は聞くんで、どこか座りません?突然泣かれたままじゃ、俺どうしていいかわからないので・・・
和美
和美
・・・・・
ここ、理奈の通ってる大学の近くだし・・・・
近くのカフェに入った俺たちは、とにかく話を聞くことにした。
和美
和美
浮気されたの
坂本昌行
坂本昌行
えっ?浮気?まことさんが?まさか何かの間違いじゃ?
和美
和美
きれいな女の子と楽しそうにしてるの
坂本昌行
坂本昌行
まさか、会社の同僚とかじゃないんですか?
和美
和美
その人たちと新宿のジュエリーSHOPに、入ったのよ
坂本昌行
坂本昌行
・・・ついていったんですか・・・・
和美
和美
だって、気になっちゃって
坂本昌行
坂本昌行
でも、二人は同棲してますよね?
和美
和美
ケンカしたの
坂本昌行
坂本昌行
もうすぐ、結婚するのに?
和美
和美
ねぇ、わたしと付き合ってよ
坂本昌行
坂本昌行
(ち、近いです・・・)あ、あの。落ち着いてください
和美
和美
落ち着けないわよ
坂本昌行
坂本昌行
よく、考えてみてください。もしかしたら、まことさんは、会社の同僚の女子に、なにかプレゼントを、選んでもらったかもしれませんよ?
和美
和美
プレゼント?
坂本昌行
坂本昌行
あっ、これはあくまでも、たとえば・・・の話なんで・・・・(鈍い人でよかった)
和美
和美
それじゃあ、やっぱり、あの人は浮気を・・・
理奈の兄
理奈の兄
そんなわけないだろ!バカっ
和美
和美
えっ?
坂本昌行
坂本昌行
えっ?ま、まことさん・・・なんでここに・・・
和美
和美
な、何よ、そっちがその気ならね
理奈の兄
理奈の兄
坂本の言う通りだ
坂本昌行
坂本昌行
へっ?
理奈の兄
理奈の兄
確かに俺は同僚の女の子たちと、一緒にいた
坂本昌行
坂本昌行
・・・・たち・・・
複数・・・・
理奈の兄
理奈の兄
細瑾お互い仕事忙しかったから、会えてなかったし・・・・お前、自分の誕生日忘れてるし・・・。これからも、ずっと一緒にいるわけだし・・・
坂本昌行
坂本昌行
・・・・・
理奈の兄
理奈の兄
誕生日なんて、これからも、祝えるからって思っていたけど・・・こんなことでダメになりたくない
和美
和美
・・・・・・
理奈の兄
理奈の兄
妹に言われたから・・・
坂本昌行
坂本昌行
(えっ?理奈に?)
理奈の兄
理奈の兄
仲直りにはこの花が1番だって・・・・
改めてプロポーズするよ・・・
和美
和美
・・・・・ありがとう・・・
和美さんは涙を流している。
その花はふたりの思い出の花らしい。
坂本昌行
坂本昌行
よかったですね。和美さん、まことさん。改めておめでとうございます
理奈の兄
理奈の兄
妹に、和美を見たって聞いて・・
そしたら、坂本と一緒にいるのを見たって言ってて・・・・
坂本昌行
坂本昌行
えっ?まさか、見られた?
和美
和美
うそっ!ごめんね
坂本昌行
坂本昌行
いや、大丈夫。俺たち、そんな仲じゃないし
和美
和美
そんな仲じゃないって・・・
坂本昌行
坂本昌行
あいつ、付き合ってる彼氏がいて、大学卒業したら、結婚するみたいだし
和美
和美
・・・・・
理奈の兄
理奈の兄
・・・・・
なにも言わないでいる二人。
俺の気持ちはバレてるのか?
坂本昌行
坂本昌行
いや、もう、諦めたんで・・・
和美
和美
そんな・・・簡単に諦めれる恋なの?
坂本昌行
坂本昌行
いいんです。そうさせてください
理奈の兄
理奈の兄
妹は、理奈がなぜ・・・
記憶をなぜ、君のだけ失ったのか・・・
坂本昌行
坂本昌行
あいつに優しくしなかった罰だから
理奈の兄
理奈の兄
坂本・・・
坂本昌行
坂本昌行
だから、もう、放っておいてください
理奈の兄
理奈の兄
坂本・・・
俺はそれだけ言うと、二人のもとから去ってきた。
和美
和美
坂本君は、知らないのよ。理奈ちゃんが記憶を失った理由
理奈の兄
理奈の兄
そうかもしれないな
和美
和美
なんとか、ならないのかしら。だってあの二人は本当は、両思いなのよ
高校の時は、理奈ちゃんが坂本君を、追いかけて
理奈
理奈
しばらく二人は一緒にいないで・・・坂本を、傷つけたくないから・・・
泣きながらあの子は、私たちに訴えた。
そして、OB会で・・・
坂本昌行
坂本昌行
俺、理奈が好きです
和美
和美
そうやって私たちに辛そうに言いにきた。
理奈の兄
理奈の兄
俺だって知ってるよ。届かない思いを、抱えながらも、あいつは、理奈は必死で坂本を、支えた。そして今は、坂本が、理奈を思ってくれてる・・・
和美
和美
私たちが仲直り出来たのは、二人のお陰だからなんとか、してあげたいよね・・・
二人はひそかに俺たちの応援をしようとしてくれた
理奈
理奈
キレイ・・・
この花、何て言うんですか?
店長
この花はね、「リナリア」って言うのよ
理奈
理奈
リナリア・・・・
店長
花言葉はね、「私の恋を知ってください」だったかしら。一年草だから、家でも育てやすいのよ?
そうだ。理奈ちゃん育ててみない?
あなたの名前が入ってるし
理奈
理奈
・・・はい、1つください
わたしは、この間の坂本さんを、思い出していて・・・
理奈
理奈
私の恋を知ってください・・・・か・・・・
貰ってきたリナリアの、鉢植えを、見ながら呟いた。
そして、数日後2回目の練習試合を、終えた日
坂本昌行
坂本昌行
・・・
春菜
いたいた!坂本!
その頃、理奈は
理奈
理奈
井ノ原くん、いらっしゃい
井ノ原快彦
井ノ原快彦
理奈さん、こんにちは
家に井ノ原を、招き入れていた
坂本昌行
坂本昌行
なんだよ、春菜
春菜
あんた今、フリーなんでしょ?
あんたを好きだって言う後輩連れてきてもいい?
坂本昌行
坂本昌行
悪いけど、俺は・・・
もう、恋愛なんて・・・
春菜
いいじゃない
1回ぐらいデートしてあげなよ。今すぐ
坂本昌行
坂本昌行
今すぐって・・・
俺、汗くさいけど?
春菜
その方が、素敵❤️だってさ
坂本昌行
坂本昌行
ちょっと待て
シャワーぐらい浴びるから
春菜
全く。なんで私んちなのよ
坂本昌行
坂本昌行
いいじゃん。近いんだし
春菜
で?デートしてくれるの?
坂本昌行
坂本昌行
・・・・・
俺はしばらく考えて・・・
坂本昌行
坂本昌行
いいよ。一回だけなら
春菜
本当に?
坂本昌行
坂本昌行
ただし、一回だけね
春菜
OK。連れてくる
坂本昌行
坂本昌行
・・・
そして、春菜は連れてきた。
緊張してるみたいだ。
可愛らしい子だ
桜
あ、あの、柚木桜って言います
坂本昌行
坂本昌行
よろしく。
行こうか
俺たちは、まず、街に行くことにした
井ノ原快彦
井ノ原快彦
それで~
理奈
理奈
へぇーそうなんだ。
坂本昌行
坂本昌行
そうそう、そう言う感じ
桜
そうなの!でね
バッタリ・・・
まさかの出来事だ。
まさか、二人に会ってしまうなんて
坂本昌行
坂本昌行
げっ、理奈・・・・
桜
えっ?知り合い?
井ノ原快彦
井ノ原快彦
坂本君・・・
理奈
理奈
坂本さん・・・
坂本昌行
坂本昌行
ははっ、偶然だな
理奈
理奈
・・・・・
井ノ原快彦
井ノ原快彦
久しぶりのデートしてたんです。そっちは?
坂本昌行
坂本昌行
こっちは、実は初対面。ついさっき会ったばかり
桜
そうなんです。私が無理やりデートに、誘って・・・・
坂本昌行
坂本昌行
いや、共通の友達に、紹介されて
桜
あたしが好きなだけなんです
一方的に、俺たちだけが話している
理奈
理奈
・・・・・
坂本昌行
坂本昌行
あっ、でもこれから好きになるかもしれないし?
桜
えっ?
桜ちゃんは、照れていた。
理奈
理奈
・・・・・・
井ノ原快彦
井ノ原快彦
・・・・・
坂本昌行
坂本昌行
分かんないよ。先のことは
井ノ原快彦
井ノ原快彦
あの、よかったらこのあと食事、一緒にしませんか?
坂本昌行
坂本昌行
いやーでも・・・
っいう、俺にたいして
桜
はい!ぜひ
坂本昌行
坂本昌行
えっ?
理奈
理奈
・・・・・・・
なぜか、四人で食事をすることになり、
坂本昌行
坂本昌行
・・・・・・
理奈
理奈
・・・・・
井ノ原快彦
井ノ原快彦
・・・・・
沈黙を破ったのは桜ちゃんで・・・
桜
あのぉ~、お二人は付き合ってどれくらいなんですか?
理奈
理奈
3ヶ月ぐらい・・・・かな
桜
へぇー
井ノ原快彦
井ノ原快彦
俺、理奈さんにひとめぼれしちゃいました。
坂本昌行
坂本昌行
そうだろうと思ったよ
桜
じゃあ、理奈さんと坂本さんは、どういう関係ですか?
理奈
理奈
えっ?えーっと・・
坂本昌行
坂本昌行
幼なじみだよ
桜
えっ?うそ!全然そんな風に感じない
坂本昌行
坂本昌行
まぁ、いまの理奈はそれを、忘れてるけどな
桜
忘れてる?
坂本昌行
坂本昌行
つまり、記憶喪失・・・
井ノ原快彦
井ノ原快彦
そ、その話は、おいといて、食べよう
いつの間にかテーブルに料理が、はこばれていた。
そして、さっきの話題はもうするのをやめて楽しい時間を過ごした。
桜
今日は、ありがとうございます
坂本昌行
坂本昌行
こっちこそ、ありがとう
桜
坂本さんの幼なじみさんにも会えたし
坂本昌行
坂本昌行
あぁ、びっくりしたけどな
桜
あたし、理奈さんに負けたくないです
坂本昌行
坂本昌行
えっ?
桜
益々、あなたのこと、好きになりました
坂本昌行
坂本昌行
悪いけど、約束だ。デートは、この一回だけだって
桜
・・・
おれはまた、キスされた
桜
わたし、こう見えて一途なんです。てに入れたいものには、とことん努力するんです
理奈
理奈
・・・・・!さっきの二人・・・まだ、いたんだ
桜
私と付き合って下さい
坂本昌行
坂本昌行
・・・
理奈
理奈
・・・・・・
井ノ原快彦
井ノ原快彦
理奈さん、お待たせ
坂本昌行
坂本昌行
俺が、理奈を忘れられないとしても?
桜
あたし、あきらめ
悪いんで・・・
坂本昌行
坂本昌行
君のことを傷つけるかもしれないよ?
桜
慣れてますから
井ノ原快彦
井ノ原快彦
理奈さん?
二人の様子を見ながら、なぜだか涙を流す理奈・・・
坂本昌行
坂本昌行
じゃあ、改めて・・・
友達から、お願いします
桜
・・・・はい!
理奈
理奈
・・・・
坂本は、決意してしまった。
井ノ原快彦
井ノ原快彦
理奈さん?
理奈
理奈
・・・井ノ原君・・・・
ごめんね・・・わたし・・・・
思い出してしまったの・・・・
理奈
理奈
あの日、坂本が、誰かとキスをしているのを見てしまって・・・
それで、わたしは・・・・
涙が止まらない
井ノ原快彦
井ノ原快彦
あの二人は付き合うだよ?
理奈
理奈
井ノ原くんの気持ちに、答えられないの・・・・・
井ノ原快彦
井ノ原快彦
理奈さん・・・そんな・・・
俺は、知らずにいた。
理奈の記憶が、一部戻ってしまったことを知らずにいたんだ・・・・

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