「ずっと一緒に居てよ…」
私をうるうるとした瞳で見つめてくる洸人。
初めて見た顔に胸がきゅっと掴まれた。
「…酔ってるの??笑」
「いいから、ここ、座って。」
洸人は私をソファーに座らせると、自分の体も起こして向き合ってきた。
「…俺の事、嫌いなった?」
「…え??」
「俺、あなたがいないと生きてけないよ。嫌な思いさせた??それなら…」
「あーストップストップ!!笑」
なんかメンヘラな女の子みたいに詰めてくる洸人に思わず笑っちゃう。洸人は不服そうに少し顔をふくらませた。
「…別に面白くないから。」
「ごめんって!笑いやその…」
「…洸人は私と違って大人で、こんな子供っぽい私といるよりも…それに好きとか言いたくて、でもほらこれも子供っぽいかなとか…!」
そう言った私のことを洸人は強く抱き締めてきた。
「ひ、洸人…?」
「…ごめん。あなたにかっこよく思われたくて余裕あるフリしてた。…全然余裕ないからいつも。」
「え?」
「俺、あなたのことめっちゃ好き。でもそんなばっか言ったら重いって思われるかなって気にしてた。」
「…そうだったの??」
「好きだよ。あなたしかいないよ俺。だから俺あなたが居ないと…」
「ちょ、ちょ!!!ちょっと待って!!笑」
ブツブツと呟きながら近づいてくる洸人のほっぺたを両手で挟んだ。
「…なにこれ笑」
「あ、いや笑…私も好きだよ。ごめんなさい。」
「あなたが謝ることないよ。不安にしてたの俺だし。」
分かりやすくしょぼん…ってする洸人が可愛くて、自然に口角が上がってしまった。
豊凡さんが言ってた意味、わかった気がする。笑
洸人は滅多にお酒に酔わないけど、酔ったらちょっと甘い。
いや、
めっちゃ甘い。
「…ねえあなた??」
「ん〜?」
洸人に水を入れようとキッチンに居た私に洸人が後ろから抱きついてきた。
「俺、あなたのことめっちゃ好きだけどどうしたらいい?」
「え、ええ〜?そんなの私に聞かないでよ!笑」
ふふって洸人が笑う声が耳元で聞こえた。
「じゃあ」
そう言った洸人は吸い付くように私にキスをしてきた。
今までにないぐらい激しいキスによろてしまって、壁にもたれかかる。それでも洸人はやめない。
「…んっ!」
「もう酔い、冷めたかも笑」
「…え?」
「だからここからは、本気でいかせてよ。」
「洸人…」
「俺、めっちゃ寂しい思いしたからさ、」
その分、ちゃんと埋めてね???
~fin~
もうすぐクリスマスですね🎄
今回は1人のメンバーだけですが、またクリスマスストーリーを公開する予定なので是非見てください🌟
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。